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「看過できない」小野田・AI戦略担当大臣がByteDance「Seedance 2.0」に言及 ウルトラマンやコナン風AI動画も

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 TikTokを運営する中国ByteDance(バイトダンス)が2月12日に公式発表した動画生成AI「Seedance 2.0」が、国際的な批判を浴びています。同モデルは2月上旬からのベータ版で生成された動画がSNSで公開され、実在の俳優や有名キャラクターを無断で使用した動画が拡散しました。

 Seedance 2.0はテキスト、画像、音声、動画の4種類を組み合わせて入力できるマルチモーダルモデルです。最大9枚の画像、3本の動画クリップ、3つの音声クリップに自然言語の指示を添えて同時に入力可能。開発を手がけるByteDanceのSeedチームによると、15秒の高品質なマルチショット動画を音声付きで出力でき、映像と音の同期や編集機能も高めたといいます。

 提供状況については、現時点で中国国内での利用が可能と報じられています。一方で動画編集アプリ「CapCut」の公式ページでは、Seedance 2.0の導入を前提とした紹介が始まっており、生成した動画をそのままアプリ内で編集できる導線を案内しているようです。機能の提供や対象地域は段階的に拡大していくものとみられます。

 モデルの公開後、XやTikTokなどのSNSではSeedance 2.0で生成したとされる動画が急速に拡散しました。中でもトム・クルーズ氏とブラッド・ピット氏が格闘する動画などが注目を集め、再生回数が数百万回規模に達する例も出ているとのことです。こうした有名人の肖像を無断で利用したコンテンツが、大きな波紋を広げています。

 「ウルトラマン」シリーズや「名探偵コナン」のキャラクターが高市早苗首相と戦うような動画の存在を念頭に、小野田紀美・人工知能戦略担当大臣は2月13日の記者会見で、無許諾の著作物利用については「看過できない」との認識を示し、実態把握を急ぐとともに、関係省庁と連携してByteDanceへの働きかけも検討するよう事務方に指示したそうです。

 日本アニメフィルム文化連盟(NAFCA)がTikTok Japanに問い合わせたところ、ByteDance側から「正式公開前のものであり、速やかに対応を進めている」との回答を得たといいます。

 ハリウッド側からの反発は特に強く、映画業界団体のMPAや俳優組合のSAG-AFTRAが、権利侵害の可能性を指摘して批判声明を出しました。米ディズニーはすでにByteDanceに対し、差し止めを求める書面を送付したと報じられています。これに続いてパラマウント・スカイダンスやネットフリックス、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーなども個別に抗議。ネットフリックスは「ストレンジャー・シングス」や「イカゲーム」、ワーナーは「ハリー・ポッター」や「バットマン」などの具体的作品を挙げて停止を求めているのだとか。

 批判を受けてByteDanceは、無断利用を防ぐためのセーフガードを強化する方針を表明しました。実在人物の肖像を参照素材として使う場合には本人確認や法的な許諾が必要であると注記しており、今後は機能制限やガードレールの強化が進む可能性があります。2025年10月頃にOpenAIが「Sora 2」を公開した際も著作権を巡る議論が起きており、動画生成AIと権利者側の緊張状態は今後もしばらく続きそうです。

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