内閣府のクールジャパン戦略、知的財産戦略担当大臣でもある城内実内閣府特命担当大臣は、2025年10月10日閣議後記者会見にて、OpenAIの動画生成AI「Sora2」に言及しました。
Sora2は、OpenAIの動画SNS「Sora」で利用できるAIモデルの名称です。
Sora2が日本のアニメキャラクターなどを生成できる状態でリリースされていることについて、著作権侵害の可能性もあると専門家から指摘されていると記者から問われると、既存作品に酷似する作品が生成されることに知的財産権侵害の懸念の声について承知しており、声に配慮しつつ適切に対応すると回答。
また、事案が報じられてから数日後、OpenAIに対して著作権侵害となるような行為を行わないよう、内閣府知的財産戦略権推進事務局からまずは事務的に直接要請したとのこと。
今後の政府の対応としては、AI活用事業者の状況を踏まえて、知的財産権への懸念の声にも適切に対応していくとしました。
一般論として、日本国の著作権法において、著作権侵害コンテンツを作成・公開した場合、責任を負うのは利用者であり、ツール提供者の責任にはならないのが原則です。ただし文化庁によれば、そうしたコンテンツを大量生成可能なツールの提供者が、抑制措置を全くとっていない場合には、必ずしもその限りではありません。
OpenAIは当初Sora2で、日本のコンテンツに対しては、抑制措置を全くとっていませんでした。現在、既に日本の著名なコンテンツに対して、一定の生成制限が講じられていることが確認できます。ただし内閣府事務方によれば政府要請は事案報道から数日後のため、要請前に制限が講じられた可能性がありそうです。