Amazon は自社が提供する電子書籍サービス Kindle で購入した一部の書籍をパソコンのブラウザから閲覧できる Kindle Cloud Reader を発表。23日より利用可能になっていました。まだ始まったばかりのサービスですが、使い勝手をレビューしていきます。
海外ではパソコン向けのリーダが提供されていた
パソコンで Kindle 書籍が閲覧できる環境が整ったというニュースを聞いて「やっとか……」と思った方もいらっしゃるかもしれません。実は Amazon.com では Windows や Mac 向けのネイティブアプリケーションを提供しておりパソコンで書籍を読む環境が整っていました。Amazon.co.jp で購入した書籍は読み込むことが出来ず、日本の Kindle ユーザは諸外国と比べると不便を強いられていたわけです。
もちろん、日本には日本のルールがあり、権利の問題や Amazon の方針があり、このゆな情況があったということは忘れてはいけません。ただ、日本の Kindle ユーザからすると「待望のパソコン対応」だったわけです。
閲覧できるのはマンガと雑誌のみ。
現状 Amazon Cloud Reader で閲覧できるコンテンツは以下のものに限られます。
- マンガ
- 雑誌
- 一部の例外的な書籍(同人誌や外語技術書)
小説や新書を閲覧しようとすると以下のようなダイアログが表示され、Android や iPhone に専用のクライアントをインストールするよう促されます。
テキストがメインの同人誌や英語で書かれた技術書は閲覧することが出来ました。同人誌は雑誌の扱いを受けているのかもしれません。
ダウンロードすればオフラインでも閲覧可能
ダウンロードさえしてしまえばネットワークに繋がっていない状態でも閲覧ができます。なお、書籍をオフラインで閲覧するように設定する際、一部ブラウザによって挙動が異なったので気をつけてください。
Safari | ディスク上の領域の使用許可を求められる。 |
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Chrome | Chrome App のプラグインインストールを求められる。 |
Firefox | 何も表示されず。 |
全体的な動作もサクサク。ページ同期も出来て楽しく読書
全体的な操作系統はわかりやすく、ページの両端に「進む」「戻る」のボタンが表示され、マウスを画面の下部に移動させると、ページを遷移させるプログレスバーが表示されます。閲覧する環境にもよると思いますが動作は安定しており、サクサクと読書が勧められます。また、Adobe Flash や Javaランタイムが必要ないのもポイントでしょう。
スマートフォンやタブレットで読み進めたページが同期されるので、いちいちページ移動をする必要もありません。このあたりが電子書籍最大のメリットと言えるでしょう。
今までは専用のアプリケーションをインストールする必要があった Kindle の閲覧がブラウザだけで完結するようになったと考えると、電子書籍への障壁がぐっと下がったと言えます。