SoftBankは6月5日13時より、Ustream中継にてロボット事業参入に関する発表会を実施しました。今朝の日経報道を追認するものです。
孫正義社長は、「今まで『ロボットのようだ』という形容詞は、人の感情がない時を指していた」とし、それを変えてしまうのが、SoftBankの感情を持ったロボット第1号「Pepper(ペッパー)」であるとアピールしました。(孫社長いわく、開発コードネームは『太郎』だったそうです)
発表会では、音声とその意味を認識し、自己紹介をしたり、冗談を言ったりするところが実演されました。目には距離を測定する赤外線センサーが内蔵。ダンスを踊ることもできるそうです。学習データはクラウドに反映。ただし利用者やその家族の趣味や個人情報は、その家庭内専用のクラウドへと保存することでプライバシーを守るそうです。
1949年に誕生して今までに至るコンピューターが左脳であるとすれば、SoftBankのPepperは右脳にあたると孫正義社長。Pepperは2足歩行ではありませんが、12時間連続稼働を優先した結果、Pepperのような仕様になったそうです。胸のタブレットは差し替え可能とのこと。
ソフトバンクグループとなったフランスのアルデバラン社のブルーノCEO、Pepperの製造を受託する鴻海の郭台銘氏CEOが登壇。夏モデルの製品発表会は行わなかったものの、ロボット事業の発表は多大なインパクトがありました。SoftBankの新しい取り組み、非常に面白いと感じます。
最近、孫社長は北米でSprintを買収し、続いてT-Mobile USも手中に収めようとしていますが、アメリカの連邦通信委員会がそれを許すかどうかはまだ微妙な情勢。最近の孫社長は、アメリカの通信事情の悪い部分をあげつらうことで、「先進的な日本市場のSoftBankが、アメリカの通信を改革する」という物語を世論に訴える作戦に出ています。Pepperはそうした作戦の一翼を担う役割もあるのだろうな、という印象を受けました。
Pepperは一般販売も予定されています。発売日は2015年2月以降、価格は19.8万円。詳細な金額は未定とのことですが、月額料金も発生するそうです。販路はSoftBankショップとなる予定。Pepperは、早速SoftBankの表参道店と銀座店で、ジョークを言ったりダンスをしたりと、明日から業務に参加する予定だそうです。