アドビとグーグル、世界の1/4に対応する「汎日中韓フォント」開発

 AdobeとGoogleは、Source Han Sansをリリースし、その中に含まれる新たなオープンソースフォント「Pan-CJK typeface family(汎・日中韓書体ファミリー)」を発表しました。Adobe Typekitのユーザーでない場合でも、早速これを利用可能。オリジナルのバージョンはSourceForgeからダウンロードできます。Googleは、このフォントの改良版をNoto pan-Unicodeの一部としてリリースしています。

 Source Han Sansは、3年以上前からAdobeとGoogleの間で話し合いが行われ、日本人デザイナーの西塚涼子氏が基本デザインを作成。日本語、ハングル文字、中国語の繁体字と簡体字に完全対応、さらにラテン文字、ギリシャ文字、キリル文字も含み、50万文字をカバー。完璧なフォントを作成するために中韓を交え、5社による共同開発となり、かつてない巨大プロジェクトになりました。

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 このプロジェクトの成果物は、多言語対応のフォントを必要とするデザイナーや開発者の負担を軽減することになります。

 こうしたフォントを実際に目にした時、違和感を感じることも無いでしょう。たとえば一昔前のAndroid端末の標準フォント(Droid-sans)には、日中韓をカバーする軽量なCJK統合フォント((いわゆる『中華フォント)』)が用いられていましたが、本当に見づらいものでした。 なぜなら、言語間の「漢字の違い」という点が無視されていたからです。(この件に関してAndroidはモトヤマルベリフォントを採用することで対策しました)

 しかしPan-CJKは5社の共同開発であることを活かし、この異なるデザインの漢字を収録し、この問題の解消に努めています。

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(「曜」という漢字:左から簡体字、繁体字、日本語、韓国語)

 開発者が負担軽減できるのみならず、こうした統合フォントを一般人が目にした時にも、気持よく文字を読めます。このPan-CJKは、日中韓をカバーすることから、世界の4分の1をカバーできるフォントとも言えます。とても意義のあるプロジェクトだと感じます。

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