Apple社は、iOS 8から通知バーのウィジェット領域を開発者に開放し、様々な新しいウィジェット用アプリが登場しています。アプリ「Launcher」もそのひとつでした。
しかし、ここにアプリショートカットを置くのは「誤用」であるとして、アプリ「Launcher」が、App Storeから「リジェクト(審査不合格)」されました。このアプリはもうストア上からはダウンロードできず、Pro版へのアップグレードも不可能となっています。ダウンロード済みのユーザーは引き続き利用可能。開発者は重要なバグ修正を進めていましたが、リリースも叶わないままに削除されてしまったことになります。
Appleがこのような方針を取ったのは、通知バーがiOSに実装された時も同様でした。「FlashLaunch」や「Switcher」、「Apprise」といった、アプリショートカット目的の通知を通知バーに設置するアプリもリジェクトされていました。
もし、ウィジェット用のアプリケーションランチャーが本当に「誤用」であり、同様のアプリもリジェクトの対象となるならば、Appleが最初からその基準を明確にしておけば、「Launcher」の開発者もこのような苦労をすることもなかったでしょう。
個人的にはAndroid端末で、「ホーム画面はウィジェット領域」「通知バーには通知」「アプリ起動はドロワーを整理して、ホーム画面にはショートカットを置かない」など、用途ごとに各領域を専任して使い分けしているため、Appleの美学には同意しますが、それを万人に押し付けて誰もが幸せになれるとは、思いません。
また、例えばSamsungのGALAXYでは、イヤホンジャックにイヤホンを挿している時には、イヤホンを利用するアプリを純正・非純正含めて、通知バーに表示してくれる便利な機能があります。このアプリ表示を、イヤホンだけでなく、位置情報などの端末設定に依拠するウィジェットにしたらどうでしょう。開発者とユーザーには様々な可能性があったはずです。Appleのこういう部分は、私は好きになれないと感じました。