Appleは本日、iPhone 6のテレビCM(題名:Duo)を公開。YouTube上にアップロードしました。
iPhone 6 / 6 Plusが登場し、機能がザックリ紹介されるのですが、おちゃらけたアカペラのためか、インターネット上では「ダサい」などのコメントが付き、概ね不評のようです。動画でも(Apple公式チャンネルにしてはかなり)低評価が見受けられます。
このCMはBGMに「ツァラトゥストラはかく語りき」が使われていることからもわかる通り、巨匠スタンリー・キューブリックの映画「2001年宇宙の旅」のオマージュであり、iPhoneを劇中の黒い石碑「モノリス」になぞらえていることがわかります。モノリスは、神に類する存在が人類を進化させるために設置した、いわば「知恵の実(=林檎)」であり、あまねく人々の手のひらに小型PCとインターネットを行き渡らせんとするスマートフォン(賢い電話機)は、まさに現代のモノリスです。
そのモノリスがついに、レイトマジョリティ(一般大衆)に広く、広く行き渡る。それを象徴するのが、あのおちゃらけたアカペラの合唱でしょう。もはやスマートフォンは、「Nexus(ネクサス)」の元ネタが、映画「ブレードランナー(原作:アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)」にあるとわかるようなギークの占有物ではありません。今やiPhoneはみんなの手に。この普及期となっては、あのCMはちょうどいいのです。そう考えると、計算され尽くしたCMに見えてきませんか?