問われる受信料制度。NHKに対する新しい受信料返還請求訴訟が始まる

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 東京都千代田区の司法記者クラブで、NHKに対する新しい受信料返還請求訴訟についての記者会見が開かれました。

 今回の裁判では、NHKから業務委託を受けた会社社員の集金訪問を受けた時、原告の女性は体調不良で寒気がしていたことなどから対応せずに帰ってもらうつもりだったが、執拗なチャイムの呼び出しによりやむを得ず対応。集金人の要求を拒めず、原告はその訪問の十分な意味を理解しないまま、要求通りに機械にカードを通し、10万610円がカード会社を通じて支払われたとのこと。

 構成要件としては、法律上の弁済では、当事者に対する意思表示が、民法上の脅迫によって取り消せる場合には、その効果が帰属する第三者に対しても、取り消しを対抗できるので、使用者であるNHKに対しても返還請求権を主張できるというのが原告弁護団の主張です。今回の訴訟の被告は集金人や業務委託会社ではなくNHK本体となっています。

 また、弁済はその意味を理解していなければならず、原告は当時、NHK受信料を支払うという認識を理解していないので、そもそも弁済に当たらない可能性もあり、その場合にはNHK側が持っている10万610円は法律上の理由がないことになり、不当利得返還請求ができる、というのがもう一つの争点となります。

 原告は、これとは別に、集金人に対する本人訴訟も行っており、そこでNHK側は、原告が体調不良であるにもかかわらず集金を行ったこと自体は認めているようです。

 原告訴訟代理人である梓澤和幸弁護士は、そもそもNHKが受信料を司法を通じずに自ら受信料を回収しに行く行為が、法理論で違法とされている自救行為そのものであり、NHKはこの現状を放置することは許されないのではないかとの見解を示し、社会に問題を問うことから、これまでの受信料不払い訴訟とは異なる意味を持つと述べました。

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