ケイ・オプティコムのMVNO「mineo」は、輻輳時に「通信の最適化」と称するデータ非可逆圧縮を行っています。
通信の最適化が行われるのはHTTP通信に限られます。HTTPS対応のWebサイト・アプリケーションなら影響を受けません。
サイト運営者視点で言えば、訪問者に見せたいデータが通信事業者に勝手に改竄されてしまうという腹立たしい事態ではあるものの、そもそも未だにサイトがSSL非対応のままというのは訪問者のセキュリティを軽んじてきたのと同じなので、反省してさっさとHTTPS化することで自衛するのが最善です。
ところが、mineoはこのHTTPS通信に対して帯域制御を実施している可能性が浮上しました。
mineo AプランのSSL非対応(左)と、SSL対応(右)の違い。 pic.twitter.com/pQeXKaGN7c
— Dohi Seiji@キノコの人 (@seijidohi) 2018年5月1日
どうやら帯域制御により、HTTPS通信に対してのみ2Mbps以下に通信速度制限を行っているようです。
つまり改竄できるHTTP通信は「通信の最適化」によって対応し、改竄できないHTTPS通信は通信速度を絞って対応している、ということのようです。
Webサイト運営者視点では、SSL非対応では訪問者に見せる画像が劣化してしまうし、SSL対応すると今度は訪問者がサイトを開く速度が低下してしまうという、どうやってもmineoユーザーの体験を損ねる結果になってしまうのが何とも歯がゆいですね。それは通信インフラとしてどうなのか、と思ってしまいます。