2025年4月1日から6月29日にかけて行われたOpensignalの調査によると、日本の5Gスタンドアロン(SA)ネットワークにおいて、auが主要な評価項目でソフトバンクをほぼ上回り、優れた通信体験を提供していることが明らかになりました。
事業者間の比較では、auがソフトバンクに対して明確な差を見せつけました。5G SAのダウンロード速度では、auが平均323.4Mbpsを記録したのに対し、ソフトバンクは171.5Mbpsでした。
アップロード速度でもauが22.0Mbpsと、ソフトバンクの18.2Mbpsを上回っています。
通信の応答速度を示す遅延(レイテンシ)は、数値が小さいほど優れており、auが21.8ms、ソフトバンクが27.3msという結果でした。
ゲーム体験やビデオ体験のスコアでもauが勝利し、信頼性スコアでは両社が同等の高評価(auが985、ソフトバンクが975)で共同受賞となりました。
なお、楽天モバイルは2025年7月現在、5G SAを仮想化環境で試験実施していますが、5G SA商用サービスはまだ展開していません。
一方でNTTドコモはすでに5G SAサービスを商用化済みにも関わらず、auとソフトバンクしか比較対象に登場していません。
これについてOpensignalは、NTTドコモ含む日本キャリア3社のスコアを集計し比較したとしつつ、ドコモはSAセルの展開数が少なくカバレッジは狭くなっているため、事業者比較から除外したと説明しています。
日本国内の5G SAネットワーク全体で見ると、通信事業者3社のデータを含む平均値では、5G SAのダウンロード速度は252.8Mbpsと、NSA方式の156.3Mbpsを大きく上回りました。遅延もSA方式が27.9ms、NSA方式が36.9msと、確かな改善が見られます。