
Zinwa Technologiesは、往年の物理QWERTY端末「BlackBerry Classic(Q20)」の筐体を流用し、中身を新しいマザーボードに置き換えてAndroid端末として再生する「Q25 Pro」の価格や概要を掲示しています。
また、完成品に加えて、既存のQ20を自分で置換するためのDIYキットも展開します。
本機は、「BlackBerry Classic」の純正外装をそのまま使用するため、BlackBerryのアイデンティティであるQWERTY物理キーボードやトラックパッドを、当時の操作感で使用できます。
一方、内部のマザーボードはZinwa Technologiesが独自に製作し直したものへ換装しているとのこと。SoCにはMediaTek製の「Helio G99」を採用し、実行メモリは12GB、内蔵ストレージは256GBを搭載することで、現代のミドルレンジ機として十分な性能を確保しています。


OSについて公式サイトでは「初期はAndroid 14」とあり、将来の不具合修正や機能追加向けにOTA更新も可能と述べています。
ただし、画面サイズは3.5型かつアスペクト比は正方形(1対1)です。

本機はBlackBerry社の正規ライセンス製品ではなく、あくまでもサードパーティによる「改造端末」です。 そのため、メーカー保証は期待できません。まあ、Q20自体が2014年に発売された11年前の端末なので、今さらこれらの保証云々の心配をする人もほとんどいないとは思いますが、筐体、キーボード、トラックパッド、液晶などは元のQ20の部材を使う以上、個体差や経年劣化の影響を受けます。
よって、購入や実際に自分で改造するにあたっては、知識や技術面で高いハードルが存在する、いわば「玄人向け」の製品であることには違いないのでご注意ください。
販売と出荷に関しても懸念が残ります。通販サイト側は発送できない地域への注意喚起やキャンセル手数料を掲示しており、海外メディアのPhone Arenaも、実際にインド向けは規制面の問題で発送できず返金対応になったと報じています。

販売ページ内での注意書き
また、日本国内で利用するために必要な技適マークの有無についても、現時点では確認されていません。
ちなみに、「どうせメーカー保証が無いなら、カスタムROMを焼いてOSも改造しよう」と考える方もいるかもしれませんが、現状だと実現は難しそうです。
カスタムROMの書き込みにあたっては、デバイス側のブートローダーのアンロックが必須です。そして、販売サイトのFAQ内には、「Kickstarterで1000台に到達したらブートローダーをアンロックする」と説明していますが、それが購入者が実際に操作できる形で提供するのか、開発者向けの情報公開に近い話なのかも、現時点では読み切れません。
いずれにせよ、ブートローダーアンロックに関して、現状では条件付きであり、すぐさま自由にカスタマイズできるわけではありません。ここは一方的な期待で突っ込むより、実際に公式の発表を聞くまで判断保留が無難でしょう。
通販サイトは、製品を完成品と、ユーザー自身が組み立てるDIYキットの2種類を用意しており、完成品の予約価格が420ドル(約6万6000円)、DIYキットのQ25 Pro Setが320ドル(約5万円)と掲示し、キャンセル手数料25ドル(約4000円)、発送時期はDiscord内のアナウンスにて2025年11月中旬頃から順次出荷と案内しています。
| Zinwa Q25 Pro(公式発表スペック) | |
|---|---|
| SoC | MediaTek Helio G99 |
| 実行メモリ | 12GB |
| ストレージ | 256GB |
| 画面 | 3.5型 IPS液晶(720 × 720) |
| 背面カメラ | 5000万画素 |
| 前面カメラ | 800万画素 |
| OS | Android 14 |
| バッテリー | 3000mAh |
| その他 | USB Type-C、4G LTE(全バンド対応)、VoLTE |




















