Googleは、「Google Glass Enterprise Edition 2」を開発者向けに販売開始しました。価格は999ドル(約11万円)から。
2013年に「Glass Explorer」の仮称で、そのSFチックな見た目で鳴り物入りで登場したGoogle Glass。半透明の画面を視界に投影できる、Googleが作った個人消費者向けメガネということで期待度はかなりものでしたが、解像感の不足や機能の欠如、そして電池持続時間の著しい短さと言った問題がネックに。結局フェードアウト。その後、企業向けにターゲットを絞ることで、ひっそりと復活、生き残っています。
現在のGoogle Glass Enterprise Editionは物流、製造、工場作業などの場で必要な情報やツールにハンズフリーでアクセスし、効率的に仕事をするためのツール。これを導入した企業は、生産時間の短縮、品質の向上、コスト削減を実現できるとしています。
最新機種となるGlass EE 2は、2019年5月に発売。強力な処理能力を持つSnapdragon XR1やUSB Type-C端子を搭載。スペックは以下の通り。
OS | Android Oreo |
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CPU | Qualcomm Snapdragon XR1 Quad Core, 1.7GHz, 10nm |
メモリ | 3 GB LPDDR4 |
容量 | 32 GB eMMC |
画面 | Optical Display Module (640×360) |
カメラ | 800万画素, 80 DFOV |
慣性 | Single 6-axis Accel/Gyro, single 3-axis Mag |
電池 | 820mAh, 急速充電 |
重量 | 64g |
無線 | Bluetooth 5.x AoA 802.11ac, デュアルバンド, シングルアンテナ |
LED | Privacy (camera), power (rear) |
その他 | USB Type-C, USB 2.0 480Mbps モノラルスピーカー, USBオーディオ, BTオーディオ 3ビームフォーミングマイク マルチタッチジェスチャータッチパッド |
これまでパートナー企業を通じた販売のみに販路を限定してきました。基本的にパートナー企業が作った業務アプリとGlassをセットで販売していたのです。しかしCDW、Mobile Advance、SHIといった企業から端末の直接購入が可能となりました。開発者により門戸を開けた形です。
動作も快適となり、実用性を増したことに変わりはありませんが、個人向けのパワフルなAR/XRではなくあくまで現場作業員のハンズフリーでの情報表示が主。今後の可能性に期待したいところです。