WWDC20にてmacOS 11が発表されました。名前はBig Surです。
アイコンやボタン、全てが一新されました。iPhone、iPadとMacがより統一されたデザインになります。
全体的にiPadOSのような、ユーザーインターフェースになりした。メニューバーの間隔も広くなり、カーソルで操作がしやすくなりました。新たにコントロールセンターが搭載されます。画面の輝度やBluetoothが1か所でコントロールできます。
通知センターも新たにリニューアル。ウィジェットもiOS 14に新たに搭載された、ウィジェットがそのまま採用されます。
メッセージやマップアプリはiOS 14の新機能が利用できるようになりました。iPadのアプリを移植できるCatalystが用いられており、より高効率に開発が行われています。
Safariもリニューアルされます。Java Scriptの動作がより高速化され、タブにはファビコンが表示されより使いやすくなりました。
そして本命の登場です。x86-64アーキテクチャから新たにARMアーキテクチャへ移行することを発表しました。
今までApple はPowerPC、Intelと3回大規模なアーキテクチャ変更を行ってきました。
従来のIntel Macでは多くのことが犠牲になっていました。IntelのSoCを採用している限りは、Aシリーズで培ったニューラルエンジンや独自機能も実装できません。消費電力もハイパフォーマンスを実現するには多くの電力を消費していました。
しかしApple SiliconではiOSで培った技術により、低消費電力にも関わらず、高パフォーマンスを実現できます。
すでにBig SurではApple製のアプリケーションはプロ向けを含めてすべて移行が完了しており、ネイティブで動作するようになっています。
Universal 2バイナリが提供されます。IntelでもApple Siliconでもどちらでも実行可能です。PowerPCからIntelへ移行したときと同様デュアルバンドル化しています。
A12Z、RAM 16GBのデバイスでMicrosoft Office、Adobe Creative Cloudが動作するデモが披露されました。OfficeはすでにApple Siliconに移行完了し、Intel Macと同様の動作を実現していました。AdobeはLightroomとPhotoshopのデモを披露していましたが、移行前にも関わらずめちゃくちゃサクサク動作しています。
動画編集も問題なし。A12Zで4K ProResを3つ同時再生してもコマ落ちすることなく滑らかに再生されました。
PowerPCからIntelへ移行するときにお世話になったRosettaが帰ってきます。Intel向けのバイナリをApple Silicon上で動作することができます。その名もRosetta 2です。
Intel CPU対応の3DモデリングソフトMayaをRosettaで動作させている様子。ふつーに快適。
またVirtualization (仮想化) で Linux, Docker も動作可能になります。
ARMへ移行したことで、iPhoneやiPadのアプリがそのまま動作します。デバッグが少し楽になりそうですね。
そしてQuick Start Programを提供開始。開発者向けに資料やサンプルコードなど提供します。同時に開発キットとしてMac miniにA12Z、RAM 16GB、512GBのSSDを搭載したデバイスを今週より提供すると発表しました。
移行期間には2年をかけ、実装した製品は年末に発売予定とのこと。しかしAppleとしては今後もIntelのMacも併売し、サポートも続けていくとのことです。