PCメーカーCHUWIより、超小型PC「LarkBox」をご提供頂きましたのでレビューしていきます。
開封
パッケージは無地にCHUWIとIntelのロゴ。
側面にはLarkBoxの仕様が簡単に書かれています。付属品は電源アダプタとVESAマウントするためのアタッチメントが入っています。
こちらが本体です。上部には排気口があります。
正面には電源ボタン。起動時にはLEDライトが点灯します。
背面には各種端子があります。左上から、USB Type-Cのように見える電源ポート(後述します)、HDMI、USB Type-A端子が2つあります。
側面にはmicroSDスロットとイヤホンジャックがあります。
背面には付属しているVESAマウントアダプタに装着するためのネジ穴があります。ちなみにこの4つのネジを取って開けるとM.2のSSDを装着する端子があるそうです。
さてここまで見た方はなんとなくわかると思いますが、このPC、めちゃくちゃ小さいです。どのくらい小さいかわかるようにAirPods Proを置いてみました。
重ねて置いてみると、AirPods Proの横幅のほうが大きいくらい。イヤホンと比較されるPCのサイズとは、すごい時代になりました……。
高さはAirPods Pro2個分相当。かなり小さいのがおわかりいただけると思います。
許されない電源アダプタ
さて本機の電源アダプタは何故かCタイプの電源プラグになっています。日本じゃ使えないじゃん!アダプタを買うところから始まるのか?と思っていましたが……
上にスライドするとアダプタが外れてAタイプの電源プラグに変わる仕様でした。
しかもAタイプにするとかなりコンパクトに収まります。こういうアダプタはいいですね。
ただ、本機のアダプタは非常に危険な作りをしています。電源アダプタはUSB Type-Cのように見えますが、実はUSB Type-Cの皮をかぶった電源アダプタです。
通常のUSB PDなら5V、9V、15V、20Vなどで出力されるのが一般的です。しかし本機は12Vのみ出力に対応しています。この時点で規格違反なのですが、本機はそれだけではなく、PDのルールにすら沿っていない製品です。このアダプタを別の製品に繋いだ場合、その製品が破損する可能性があります。大変危険な製品です。誤って別機種に繋げないようお気をつけください。
接続
先日レビューしたFHDのモバイルディスプレイに接続してみました。小型なボディと持ち歩きしやすいディスプレイ。相性は抜群。
起動は遅くはないほうです。30秒ほどで起動します。起動してからも動作は快適。GPD Pocketではやや待たされることもありましたが、LarkBoxはすぐ作業に取り掛かれます。
内蔵ストレージはeMMCで128GB搭載。ハードなことをしない限り、容量の心配はなさそうです。
容量に困った場合は、側面のmicroSDを活用するか、下部を開けるとM.2のSSDを増設できる端子が備わっています。
CPUはIntel Celeron J4115を搭載。4コア4スレッドRAMは6GB。OSはWindows 10 Homeのようです。
本機はWi-Fiは IEEE 802.11 ac、Bluetoothは5.0対応と文句のない仕様です。Wi-Fi接続で使用してみましたが、途切れることなく快適に利用できました。Bluetoothもワイヤレスキーボードを接続し利用していましたが、こちらも問題なく快適に利用できました。
ベンチマーク
試しに3D Markを実行してみました。結果はこちら。
続いてCrystalDiskでSSDの速度を計測しました。思いのほか速いですね。
使ってみた
実際に使ってみました。まずはChromeをインストールしてYouTubeを視聴してみます。安価なPCでは結構待たされ、使い物にならないことが多いのですが、本機ではそれほど待たされることなく、再生開始され途中で止まることなく最後まで視聴できました。
すまほん!!でも活用しているDiscordをインストールしました。マイクやスピーカーは内蔵していないため、別途用意する必要がありますが、チャットや通話は問題なく利用できました。しかし、最近話題のビデオ通話や画面共有はちょっと厳しいです。
Twitterは公式アプリをインストールし利用しましたが、こちらも快適にチェックすることができました。
日常使いで困ることはほぼなさそうです……。一昔前のこのような製品なら何かしら動作が重たく使い物にならない製品が多かったのですが、本製品はRAMが多かったり、CPUの性能向上もあり問題なく使えそうです。
4Kで運用
ということで、4K環境で運用してみました。FHDで快適に動作していても時代は4K。これからの時代は4Kディスプレイで快適に使えてナンボ!
先日新規で購入したLGの4K液晶モニターにHDMIで接続しました。特に複雑な設定も必要なく挿すだけで4K出力されました。
ロック画面がFHDと比べて若干重たくなった印象。起動後もややカーソルの動作が鈍くなった感じがします。
先程と同じくYouTubeで動画を視聴。4Kなら4K動画を視聴するべきと思い、視聴してみました。快適に、スムーズには再生できません。頻繁に停止し、見るに耐えないです。FHDでもたまにカクつくので、やはり4K常時運用は厳しそうです。
総評
FHDで事務作業程度ならコスパ良し。ゲームや常時4Kは厳しい。
ネットサーフィンやOffice、メールチェックなど軽度な作業なら快適に行えますが、昨今のようなビデオ通話をしながら様々な作業をするには少し性能が足りないかもしれません。
しかしながら、このワイヤレスイヤホンと戦えるようなサイズ感でWindows PCが動いているのは様々なポテンシャルがあると思います。低予算でデジタルサイネージを作成することはもちろん、飲食店で音楽再生機にしつつ、メニューを動画で再生したり、美容室などの予約システム用などにも使えそうです。これはすごい。
iPadやAndroidタブレットでまかなえるものが増えてきたとはいえど、まだWindowsでしか使えないといったソフトもありますので、そのような用途で1台持っておくのも良さそうです。
AliExpressにて、9月15日17:00から9月17日17:00まで割引価格169.99ドル(約18,000円)で販売するとのこと。
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