NTT docomoは、9月17日に配信されたAppleのモバイルOS「iOS 14」「iPadOS 14」において、ドコモメールが送信できない事象を確認したと発表しました
このような事象が発生する原因は、他ならぬ「RFC違反のメールアドレス」です。
日本の携帯キャリアは、海外では当たり前のSMSの相互接続すら長年ままならず、自社ドメインのキャリアメールを売りにしていました。このアドレスは、ドット2連続「..」や@マーク直前のドット「.@」を含んだ、国際標準RFCに反するものでも取得可能でした。このような仕様は長らく放置され、NTT docomoでは2009年まで取得可能でした。その後も、それまでに取得されたRFC違反のメールアドレスは、この令和2年になった現在でも、RFC準拠のメールアドレスへの変更を行わずとも継続して保持可能となっています。
今回のiOS 14の不具合への対策としては、プロファイルの更新を行うか、ブラウザ版の利用、メールアドレス自体の変更が推奨されています。現在アドレスを変更する場合、RFC違反のアドレスは取得できません。
かつて日本で販売された海外メーカー製端末の中には、RFC違反のメールアドレスを利用できない、つまり標準に従った正しい挙動をしていたものがありましたが、日本の携帯キャリアはこれを不具合としていました。