JENESISは、8月24日、都内にてaiwaデジタルブランドの新製品発表会を開催。スマホ、タブレット、スマートウォッチをお披露目しました。
JENESISは受託開発/製造の会社で、累計500機種、300万台の製造実績を誇ります。ファブレス全盛期、裏方として支えてきた存在と言えます。
6月29日、デジタル機器におけるaiwa商標使用権をJENESISが取得したと発表。aiwaはソニーの廉価ブランド的オーディオ機器メーカーとして、40代以上の男性には高い認知度を誇るとのこと。社長自身も小さい頃に憧れて買った製品で想い入れもあり、ブランドを引き継いで世界のブランドへと再び育てていきたいと意気込みを語りました。
aiwaデジタル第一弾としてAndroidを投入。ローエンド中心でいずれもスペックは低め、低価格の製品。いずれも表記価格は公式オンラインストア発売記念特価によるもので定価ではない点には注意。
aiwa TBA1001は10.3型タブレット。MediaTek MT8183を搭載。7.9mmの薄型ボディで防水防塵に対応。4つのスピーカーと2つのマイクで遠隔勤務にも対応を謳います。9月7日に発売。
6.5型液晶、UNISOC T310搭載のローエンドスマホ。Android 12 Go Edition搭載。指紋認証はナシ、インカメラの2D顔認証には対応。発売記念価格1万6800円で9月7日発売。この低価格ながらもIP52の耐水仕様。
スペックはかなり低すぎて相当用途を絞ったり割り切ったりする必要はありそうですが、1万円台の製品としては上質な仕上げ。
aiwa SMW01 スマートウォッチ。1.8インチ型240×280ディスプレイを搭載し、心拍数や睡眠などを計測、電池容量は200mAh、IP67防水。笑ってしまうようなApple Watch激似でデジタルクラウンまで再現。それでいて5800円は面白い。今回狙い目のおもしろガジェットかもしれません。
5800円スマートウォッチでデジタルクラウン完コピは草w pic.twitter.com/KYjm8vRCkf
— すまほん!!📶5G📱 (@sm_hn) August 24, 2022
TBA1002は10.1型。MediaTek MT8168を搭載。B2Bで各種機能を制限してコスパ優先。5GHz 11acには対応。
TBA0801は8.0型の小さめタブレット。実行メモリは2GBでAndroid 12 Go Editionなのでかなり割り切った仕様。
TBW1001はIntel Celeron N4020搭載の10.5型Windowsタブレット。10月中旬より販売開始予定。
JENESISはタクシー、飲食店、サイネージ、教育など法人向けの各種ICT用途で実績を持ちます。aiwaシリーズでも付帯サービスを複数用意するとのこと。自社で拠点を持ち、小ロットも得意なODM企業であり、納入先にあわせて細かなデザイン、アプリ変更など柔軟な製造サービスを展開できるとし、たとえば家電量販店限定カラーのような今後の展開にも意欲を見せました。
やはり法人向けの比率は多くなるものの、芸能人採用や付属品、専用ケース、フィルム付属といった個人向けの配慮で次も選んでもらえるサービスや取り組みをしており、2年、3年以内に個人向け比率を半分に持っていきたいとの見通しを示しました。
XiaomiやOPPOなどの中華勢が浸透する国内市場で、競合のいない1万円台の価格の製品などを投入して挑戦するaiwaデジタル。シニアや小学生でも最低限使えてコールセンターや手厚いサービス、mamorioインストールといった展開により、今後の拡大を目指します。
既にハイエンドとミッドレンジに強豪がひしめく状況で、直接対決を避けてローエンド中心となったaiwaデジタル第一弾。かなり性能も低く正直読者におすすめする機種ではありません。ただ会社としては深セン拠点や豊富なB2B実績を有しており、ポテンシャル自体はあります。ブランド統括にデザイン会社の鈴木氏が就任しており、今後の関与の仕方によっては化けそうな予感もあり注目しておきたいところです。