VR、メタバース関連に注力する株式会社Shiftallは、防音Bluetoothマイク「mutalk(ミュートーク)」の予約受付を開始しました。発売日は11月~12月頃を予定。価格は1万9900円(税込み)。
この2年のコロナ禍で、自宅でオンライン会議やカフェで通話を強いられる場面が増えたほか、VTuberや配信者も流行し、クラブハウスやTwitterのSpacesといった音声SNS、ゲームプレイ中のフレンドとのDiscord通話など、音声をネットに流すという行為はもはや一般化しました。
一方で課題もあります。話し声が周囲に聞かれてしまいます。たとえばSplatoonやFPSなど対人ゲームで白熱した時の会話はあまり聞かれたくありませんし、特に妻や子供にはとてもじゃないですが聞かせられないでしょう。夜は家族に迷惑です。
ゲーマーやメタバース民、VTuberなど配信者も同じ問題を抱えます。壁の薄い賃貸物件なら隣の部屋にも配慮が必要です。逆に、周囲がうるさくて通話に音が乗ってしまって困るという場合も
そんな時に役立つのが、このmutalkというわけです。遮音材吸音材を用いてマイクと周囲を遮断します。
実際に使用する様子を見てもらった方が早いでしょう。とてつもない消音効果を発揮します。
FPSでやられて絶叫する人でも大丈夫。驚異的な消音っぷり pic.twitter.com/Le7vWdOrzH
— すまほん!!📶5G📱 (@sm_hn) September 2, 2022
周囲の音を遮断して通話相手に聞かせることができます。しっかりクリアに聞こえます。深夜に配信を行う際でも安心ですね。ただクリアでも「めちゃくちゃ高音質」というわけではありませんし、若干鼻声っぽくはなります。
バンドを用いて装着すれば、両手でキーボードやVRコントローラーをばっちり操作可能。
カフェで会議通話もできますし、キーボード等がうるさい取材現場での環境での通話対応もできそうです。
なおアルゴリズム等を用いてソフトウェアで処理を行うわけではないので、電源オフの状態で叫んでも防音。ストレス発散にも良いかもしれません。
当初のCES展示時よりも20%から30%の小型化に成功しているといいます。持ち運びしやすいのはもちろん、Meta Quest 2のカメラによるコントローラーを極力阻害しない効果もあります。
1時間で満充電し、最大8時間利用可能。筆者のVR環境のValve IndexとVive Tracker 3.0の電池が切れてもなお、mutalkはまだ電池が残っている計算になります。
スマホはBluetoothマイクと別のBluetoothイヤホン/ヘッドフォンと同時利用ができないため、mutalkのイヤホンジャックに有線でイヤホン/ヘッドフォンを繋いで使う形となりそうです。WindowsやMacの場合は別のイヤホン、Bluetoothヘッドフォンと問題なく併用可能。普通のマイクとして認識するため、ボイスチェンジャーソフトと併用可能。バ美声や恋声のユーザーでも安心です。
mutalkの発案、デザイン、意匠設計担当はPanasonicの大嶋祐典氏。
色んな場所で働ける未来から着想。コロナ禍で一日中オンライン会議をしていたら隣の部屋で働く妻から怒られたので、絶対形にして解決したいと話が進んだといいます。大企業では個人の着想を形にしにくく、社の支援プログラム「CALLECT」でお披露目し、Shiftallが開発を受け継ぐ形になったとのこと。
通話の内容を周囲に聞かれないことから機密情報を漏らせないビジネス用途にも活用可能。通話、配信者、メタバースまで幅広い需要を見込みます。
予約販売はShiftall直販のみ。在庫が揃えばそれ以外の販路でも流通予定。販売目標はグローバルで年間数万台。まずは日本で展開します。
夜中にゲームしてよし、メタバースで飲み騒いでもよし、可能性が広がります。筆者も是非使ってみたいので早速予約してみました。発売日が楽しみなところです。