中国生まれアフリカ育ちのスマホメーカーであるTECNOは、カメラに重点を置いた旗艦スマホ「TECNO PHANTOM X2」および「PHANTOM X2 Pro」を発表しました。業界初をこれでもかと詰め込んだ意欲作です。
カメラ性能
PHANTOM X2シリーズはその圧倒的な外観からも分かる通り、カメラ性能を非常に高めたスマホですが、それぞれのスペックはかなり異なります。
TECNO PHANTOM X2
PHANTOM X2のカメラは6400万画素メイン+13000万画素超広角+200万画素深度センサーの3眼。うち特徴的なのはメインセンサーで、CAMON 19 Proが初搭載のRGBWセンサーを採用。従来設計と比べ、集光性が2倍になるとアピールしており、より明るい写真が撮影できるようになるとしています。
TECNO PHANTOM X2 Pro
PHANTOM X2 ProはISOCELL GNVとISOCELL JN1、1300万画素超広角センサーのトリプルカメラ。
ISOCELL GNVは下側に位置するメインカメラを担い、画素数は5000万画素、センサーサイズは1/1.3型。
一方、ISOCELL JN1は5000万画素でセンサーサイズ1/2.76型、望遠・ポートレートカメラを担当します。特筆すべきはメインよりこちらであり、なんとスマホとしては世界初である格納式レンズを搭載、本体の厚みを抑えつつ、撮影時にはズームレンズのごとく伸びる仕様となっています。
絞り値はf/1.5を実現。これは焦点距離60mm前後のスマートフォンでは非常に明るいものであり、Galaxy S22+やXperia 5 IVのf/2.4を大きく上回ります。
最後の1300万画素超広角センサーはAFも備え、マクロカメラとしても動作するようです。なお、インカメラはいずれも3200万画素で、フロント側にもLEDフラッシュを備えるようです。
本体スペック
カメラ以外の仕様の差異はあまり存在しません。SoCは一世代前のDimensity 9000を採用。これだけすごいカメラを載せておきながらメモリはまさかの4GBか8GB(無印)/12GB(Pro)の2択、ストレージも64GB/128GB/256GB。
TECNOのスマートフォンは旗艦端末でも搭載SoCが惜しいものが多く、それだけにDimensity 9000搭載は素晴らしいのですが、メモリ4GBで大丈夫なのでしょうか……。
ディスプレイはかなり大柄な6.8インチの有機ELフルHD+(2400×1080)。リフレッシュレートは120Hzで、エッジディスプレイを採用しています。
バッテリーは2セル分割の合計5160mAh。45Wの急速充電に対応し、1時間で満充電できることを謳います。また、アフリカ育ちであるからかFM受信機能も健在です。一方、5Gには対応するもののWi-Fi 6(ax)には非対応、生体認証は画面内指紋のみとやや惜しい面も。
本体デザインはそれこそ「奇抜」の一言に尽きます。背面は海洋で廃棄されたペットボトルに由来する素材を50%以上使用。オレンジとグレーの2色ともに光沢はなく、安っぽさを感じさせないデザインです。
一方でカメラ周りのデザインは何度見ても見慣れません。このあまりにも独特なデザイン、カメラ性能競争によるセンサーサイズの向上や厚みの増加がいずれもたらす未来のスマホの姿を体現しているようにも感じました。
価格・スペック表
PHANTOM X2シリーズの価格は無印が720ドル、日本円にして9万8000円から、PHANTOM X2 Proの価格は930ドル、同12万6000円となります。シリーズは今後数週間中に販売開始予定。
PHANTOM X2 | PHANTOM X2 Pro | |
---|---|---|
OS | Android 12(HiOS 12) | |
SoC | Dimensity 9000 | |
メモリ | 4/8GB | 4/12GB |
容量 | 64/128/256GB | |
画面 | 6.8型 (2400 × 1080) AMOLED 120Hzリフレッシュレート |
|
カメラ | 6400万+1300万画素超広角+200万画素深度 | 5000万画素メイン+5000万画素ポートレート+1300万画素超広角 |
インカメラ | 3200万画素、フラッシュ | |
電池 | 5160mAh,45W | |
寸法 | 164.6 x 72.7 x 8.9 mm | 164.6 x 72.7 x 9 mm,201g |
本体色 | オレンジ、グレー | |
その他 | NFC、画面下指紋認証、NFC、FMラジオ | |
価格 | 720ドル | 930ドル |
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