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超爆速「25Gbps」の次世代レーザー通信「Li-Fi」とは?京セラがメタバースで展示会開催

 京セラのレーザーすげぇ!

 京セラ株式会社は、メタバース上に「京セラレーザーコンセプト製品バーチャル展示ブース(Kyocera Laser World)」を開設したと発表しました。法人向けB2B展示をメタバース上に開催するのは、2022年の「Kyocera Tool World」に続く第2回目の試み。

 2023年6月26日から3日間、幕張メッセで開催の「Japan Drone 2023」京セラ展示にあわせて、VRChat上のワールドにて展開。2023年6月29日から7月2日までの4日間、20時・21時・22時の3回、ガイド付きのフロアツアーの開催するとしています。

 京セラはこれに先立って、ガイド付きフロアツアーの記者向けの先行内覧会を開催。その内実を披露しました。「製品紹介、レーザー原理説明」と「海中洞窟」の二部構成となっています。

 まずは製品紹介。京セラが開発のレーザー製品としては、車載用ヘッドライト、レーザー通信Li-Fi、マルチスポット照明があるといいます。

 600m先を照らす車載用ヘッドライトは、既にBMWが自動車に採用。ドイツで現在も運用されるアウトバーン(高速道路の始祖)は、街頭もなく暗い中、車が時速250kmで走行するような環境なので、いち早く対向車を発見したい需要があるとのこと。

 開発中の次世代型は遠方を捉える赤外線との混合で、障害物を見つけた段階で発光する仕組みを考えているとしています。

LaserLight SMD4個搭載の薄型車載ヘッドライトモジュール

超小型懐中電灯Nano FlashLight。1km先まで照らせる7mmレーザーライトで警備用想定

 警察ヘリコプターへの搭載も見込む製品は、遠方から隠密で赤外線で犯人を偵察した上で、確認した段階で犯人に白色の強力なスポットライトを照らす運用方法を想定しているそうです。

 そして目玉がレーザー通信「Li-Fi (Light Fidelity)」。通信に電波ではなくレーザーを用います。さらなる低遅延の上、Wi-Fiや6Gどころではない、25Gbpsという凄まじい超高速通信が可能に。

双方向通信モジュール「LiFi Transciever」

 電波が壁を通って通信傍受される可能性のあるWi-Fiと比べると、可視光通信は比較的低リスクのため、政府機関での採用が見込まれるほか、電波や電磁波がないので病院でも。

 そして「Li-Fi」で想定されるのが海中

 皆さんもご存知の通り、水の中では無線が全く届きません。直近のわかりやすい例で言うと、海底タイタニック観光の潜水艇も通信できず、捜索も音響測深(ソナー)で、時間がかかっていましたね。

 そんな海中での高速通信を行える可能性のある新技術。じゃあ海の中で光らせれば良い、といっても簡単ではありません。実は海というのは、青や緑以外の光を吸収してしまうのです。だから海は青色なんですね。

 そこで「Li-Fi」は、吸収されない青色の光で可視光通信を行うことで解決。実証実験では、海中で50m以上の距離を1Gbps程度の実測値で通信できたといいます。

 これらレーザー製品は、エネルギー効率の高いGaN(窒化ガリウム)半導体により実現しています。

 なお展示の理解は基礎的知識が無くても大丈夫です。視覚的にもわかりやすく説明する仕掛けが用意されています。

 電気を通すGaN(窒化ガリウム)半導体の存在や、電気や光を吸収するとエネルギーを放出する「光励起」、半導体を筒状にして一方の端を鏡にすることで光励起を繰り返させる「半導体レーザー」、それを活用するLi-Fi……と順序立てて理解できます。

 後半「海中洞窟」では、京セラのレーザー光源が創り出す新たな未来として、将来の実用化を見込む光無線通信搭載の水中ドローンが活躍する様子などが描かれます。

 SteamVR版、Quest単体版いずれにおいても参加可能。なおワールド制作の努力として、Quest版でも海の高品位な表現を楽しめるようシェーダーにこだわったほか、海藻の造形もリアルに再現したとのこと。ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

期間 2023年6月29日(木)~7月2日(日) 20:00~23:00
フロアツアー ガイド付きツアーを1日3回(20:00、21:00、22:00)開催予定
プラットフォーム
VRChatワールド名 Kyocera Laser World
参加方法 VRChat ID : kyocera1にJoin

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