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HIFIMAN SUNDARAレビュー。平面磁界駆動入門ヘッドフォン

 HIFIMANのヘッドホン「SUNDARA」を購入したのでレビューします。実勢価格3万円台で、平面磁界駆動方式の片鱗を味わうにはちょうどいい機種です。

 残念ながら装着感は良くありません。側圧が強すぎるためです。

 また、スライダーもきつくて調整がしにくいです。

 最大の欠点が音漏れ。「開放型なので当然でしょう」と思うところですが、開放型を複数持ってる筆者からしてもヤバいぐらいに完全に大音量でだだ漏れ。家族友人が居たら使用を控えるレベルです。筆者は開放型だろうが平気で外で使うことはあるのですが、本機は絶対に無理です。

 これだけ音が外に出ているなら当然広い音場だろうと期待するのですが、案外音の広がりというのは感じにくく空間表現はそれほど得意ではないと思います。

 ただ開放型だけあって音抜けはよく、スッキリとクリア。価格帯にしては解像度は高めで分離感も悪くありません。特に中音域は明瞭さも強いです。

 開放型や、平面磁界駆動型は低音に強くはないのですが、そうした事前知識を持って本機に望むと、低音が意外と前面に出ていて健闘していると感心するでしょう。重低音は出てはいますがちょっと弱いですね。

 平面駆動型は「なんだかパワフルなのかな」と、よくわからないまま期待して購入すると、「意外と落ち着いてバランス良いのね」と驚くかもしれません。

 平面磁界駆動方式は、平面の振動板を均一に鳴らすことで、立ち上がりが速く歪み無く、解像感の高い音を出せるという特徴があります。その真髄を、低価格で楽しめるという恩恵が、本機を今選ぶ醍醐味なのだろうと思います。インピーダンスは37Ωで、平面駆動ヘッドフォンとしては意外と駆動力を要さない部類なので、平面駆動入門機としてはちょうどいいかもしれません。

 本機の登場は2018年。陳腐化が遅く、新しいからといって必ずしも優れているわけではない音響の世界の楽しさの一旦が垣間見えるのも妙味です。

 ただあまり人を選ばない落ち着いた良音にも関わらず、装着感で長く聴いているのに若干の辛さがあり、極度の音漏れによって大きく人を選ぶという点は、本機の残念な点です。ただし、ここに挙げた欠点が問題にならない人には、非常にコストパフォーマンスに優れた機種として活躍してくれるでしょう。

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