これまでNokiaブランドのスマートフォンを製造販売してきたHMD Globalは、自社のHMDブランドを冠する初めてのスマホである「HMD Pulse」シリーズを発表しました。
HMD PulseシリーズにはHMD Pulse/Pulse+/Pulse Proの3機種が存在しますが、実際はいずれもエントリークラスのスマートフォンで、デバイスの外観はおろか性能もたいてい共通しています。
3機種ともにUnisoc T606プロセッサを搭載。低スぺな中華メーカーのスマホやタブレットでおなじみのチップで、AnTuTuベンチマークスコアは20万点強ほど。そろそろ実用は辛そうな印象を受けます。
ディスプレイは6.55インチのHD(1612×720)で、リフレッシュレートは90Hz。もちろん液晶です。インカメラの穴はパンチホール式で、安価なスマホらしく下部ベゼルは厚めです。
カメラは3モデルですべて異なる唯一の要素。それぞれのカメラ構成は以下の通り。
フロントカメラ | インカメラ | |
---|---|---|
HMD Pulse | 1300万画素 | 800万画素 |
HMD Pulse+ | 5000万画素 | 800万画素 |
HMD Pulse Pro | 5000万画素 | 5000万画素 |
背面カメラはいずれもデュアルカメラのように見えますが、下のセンサーはフェイクです。ここまで堂々としたフェイクカメラも珍しいですが。
この中で、HMD Pulse Proは自撮り性能を高めているとアピールしています。ハンドジェスチャーを認識して写真を撮る機能もあるようですが、まあクラスの垣根を超えた表現力、といったものは持ち合わせていないでしょう。
バッテリーは全モデルで5000mAh。Pulse Proは20W有線充電に対応しますが、それ以外のモデルは10Wにとどまります。
Nokia時代からHMD Globalがアピールしてきたのは持続可能性や修理する権利。「Nokia G22」は世界的な修理業者であるiFixitと提携し、バッテリーやディスプレイなどをユーザー自身が簡単に修理できるという点をアピールしていましたが、HMD Pulseシリーズもその思想を継承しており、バッテリーや充電ポート、ディスプレイを簡単に交換することができます。3機種ともにディスプレイなどのスペックは共通であるため、部品の入手性もよいことでしょう。
またプリインストールOSはAndroid 14で、廉価モデルとしては珍しく2世代のOSアップデートを保証しています。
本体色は3モデルで9色も用意しており、同じブラックでも色味や光沢が微妙に異なるなど、謎の作りこみを発揮しています。上から順に無印/Plus/Proです。
価格はそれぞれ139ユーロ、159ユーロ、179ユーロ。おひざ元であるヨーロッパで展開するようです。
OS | Android 14 |
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SoC | UNISOC T606 |
メモリ | 4GB(無印/+) 6GB(Pro) |
容量 | 128GB MicroSDカード対応 |
画面 | 6.55型HD(1612×720) 90Hzリフレッシュレート |
カメラ | 1300万画素(無印) 5000万画素(Plus/Pro) |
インカメラ | 800万画素(無印/+) 5000万画素(Pro) |
電池 | 5000mAh 10W(無印/+) 20W(Pro) |
その他 |