コレあれだ、HMDのarrows We2 Plusだ。
Nokiaブランドとしてフィーチャーフォンやスマートフォンを販売していたHMD Globalは、自社ブランドのHMDにおいて、ミッドレンジスマートフォンの「HMD Skyline」を発表しました。ポップな色合いでスクエアな形状はNokiaの往年の端末「Nokia N9」を彷彿とさせるようです。
HMD GlobalはNokiaブランドの近年の動きをそのまま引き継いでおり、低廉な端末に限定して製品を投入していました。HMD SkylineはNokiaらしさ、HMDらしさを表現しながら、他の製品よりかなり高いスペックを実現した機種となっています。
HMD SkylineはSnapdragon 7s Gen 2を採用。一般的なAndroidスマートフォンにおいては、お世辞にも高いスペックと評することはできませんが、HMDブランドの他機種ではUNISOC TシリーズとSnapdragon 6xxシリーズしか採用歴がないため、一歩抜きんでているといってもよいでしょう。メモリは8GB、ストレージは256GBで、最大512GBのmicroSDカードに対応しています。
ディスプレイは6.55インチのpOLED。リフレッシュレートは謎に144Hzに対応しています。解像度はもちろんFHD+(2400×1080)となっています。
カメラは少し気合が感じられる構成であり、1億800万画素のOIS対応メイン+1300万画素超広角+5000万画素ポートレートカメラの3眼構成。800万画素超広角とか200万画素マクロカメラといった数合わせをしていないのは好印象です。作例をどれほど信じるべきなのかは分かりませんが、ボケ機能もついているようです。
バッテリー容量は若干小さく4600mAh、33Wの急速充電に対応しているほか、15Wのワイヤレス充電にも対応。これも筆者の記憶の限りでは、HMDブランドとして初ではないかと思います。
本体色はピンクとブラックの2色。かなり目を引く色合いです。また、本体四隅は本来丸まっているのを無理やりスクエアな形状にしたかのような意匠が施されており、これによってボディ色が画面側にもチラっと見えるようになっています。これは好みが分かれそう。
HMDは修理のしやすさをアピールし、バッテリーや画面、充電ポートをユーザーが10分以内に修理できることをアピールしています。特にバックパネルはねじ1本を緩めるだけで開くことができるようです。
しかし、HMD Skylineは2世代のOSアップデートまでしか保証しておらず、Fairphoneのように6-7年も使用していけるようなものではなさそう、というのが正直なところです。
本体価格は499ドル/499ユーロであり、日本円にして7万2000円ほど。やはり価格のわりに高いです。ヨーロッパでは399ユーロでSnapdragon 7s Gen 2を搭載するmotorola edge 50 fusionが買えてしまいますし、日本では6万2000円でarrows We2 Plusが選べます。本体を簡単に修理することができ、さらにパーツの調達も容易というメリットに、1万円以上の価値を見出すことは筆者にはできませんでした。
とはいえ、HMDがカメラなどにも少しこだわった製品を出してきたことは評価できます。筆者としては、低廉なスマホばかり出していたメーカーがちょっと良いスマホを出したという意味を込めて、この機種をHMDが出したarrows We2 Plusとなぞらえました。SoCやメモリ・ストレージ、ディスプレイのスペックもほぼ同じですしね。
OS | Android 14 |
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SoC | Snapdragon 7s Gen 2 |
メモリ | 8GB |
容量 | 256GB |
画面 | pOLED 6.55型 1080×2400 最大144Hzリフレッシュレート |
カメラ | 10800万画素メイン+5000万画素望遠+1300万画素超広角 |
インカメラ | 5000万画素 |
電池 | 4600mAh 33W有線充電 15Wワイヤレス充電 |
寸法 | 159.8×76×8.9mm 209.5g |
その他 | microSDXC対応、Gorilla Glass 3、指紋認証(側面) |