中国ZTE傘下のNubiaは、最新のSnapdragon 8 Eliteチップを搭載したゲーミングスマートフォンの「REDMAGIC 10 Pro」および「REDMAGIC 10 Pro+」を発表しました。ZTEの得意とするUDC(画面下カメラ)とさらなる狭額縁化によって、異次元の画面占有率を誇ります。
REDMAGIC 10 Proと10 Pro+の違い
REDMAGIC 10 Proと10 Pro+の違いはバッテリーまわりとメモリ・ストレージ構成のみ。REDMAGIC 10 Proは6500mAhのバッテリーと80Wの急速充電に対応しますが、REDMAGIC 10 Pro+は一回り大きい7050mAhのバッテリーと120Wの急速充電をサポート。
またREDMAGIC 10 Proではメモリ12GB/ストレージ256GBのモデルと12GB/512GBモデルを用意している一方で、10 Pro+では16/512GBモデル、さらに10 Proの最上位モデルからちょうど倍量を搭載するメモリ24GB/ストレージ1TBの構成も用意しています。
パフォーマンス
搭載するチップはAndroidスマートフォン向けとして現状最高峰に位置するSnapdragon 8 Elite。最高峰チップを搭載するだけならただのハイエンドスマホと大差ないわけですが、さすがはゲーミングスマホというだけあって、ゲームを可能な限り快適にプレイできるよう多くの冷却対策が施されています。
これまでのREDMAGICスマートフォンに搭載されていた物理ファンはもちろん続投。ゲームプレイ時など高負荷時に最大2万3000rpm、つまり1分間に2万3000回転のペースで空気を送り込み、端末を冷却します。
またスマートフォンとしてはもはや過剰にも思えてしまいますが、液体金属を複数重ね合わせた冷却プレートを採用。最大80W/mkの圧倒的な熱伝導率を実現します。
これだけの冷却機構を用意しているからか、ゲームに対しての安定性は抜群。崩壊:スターレイルの最高画質を60分プレイした際の平均リフレッシュレートは60.1fps、バッテリー温度は42.8℃に収まっているようです。
また、独自のR3チップによって、鳴潮やゼンレスゾーンゼロなど200以上のゲームを2K/120Hzにフレーム補間やアップスケーリングが行えるとのこと。
物理ショルダーキーも続投。ゲームプレイ時に何らかの操作に割り当てることができるほか、今後のアップデートによってシャッターキーとしても活用できるようです。
ディスプレイ
ディスプレイのサイズは6.85インチと比較的大柄。解像度は2688×1216と若干高精細です。リフレッシュレートはスピードを追い求めず、比較的実用的な範囲に収まる144Hzまでに対応。
画面の最大輝度は2000nit、タッチサンプリングレートは960Hz、また瞬間的なタッチサンプリングレートは2500Hzを達成するなど、全方位でしっかり性能を高めています。
驚異的なのは本体ベゼルと画面下カメラが生み出す圧倒的な画面占有率の高さ。ディスプレイ周囲のベゼルの厚みは1.25mm、正面から見た本体側面部分の厚みは0.7mmに収まっているようで、これによって画面占有率95.3%を達成。前モデルの93.7%から向上し、「正面には画面以外何もない」という理想的な状態により近づいています。
カメラ
カメラは3眼。いずれも5000万画素の広角と超広角、200万画素マクロカメラを搭載します。そこまで強力なスペックではありませんが、ゲーミングスマホに写真写りの綺麗さを求めるのは酷です。
インカメラは1600万画素。ゲーム体験の妨げにならないように、UDC(画面下カメラ)方式となっています。Galaxy Z Foldなど他社製の画面下カメラではカメラが埋め込まれている個所が意外と分かりやすく気になってしまいますが、ZTEは画面下カメラの開発や製品への投入をかなり積極的に行っており、前モデルのREDMAGIC 9 Proの時点でその完成度は業界トップと言っても過言ではなく、今モデルでもよい体験が得られそうです。
デザイン
本体色は2モデルとも共通。オーソドックスなブラック、シースルー風のホワイトとブラックの計3色を用意します。また前モデルで存在していたシースルーでないホワイトも用意することを示唆する記述はありましたが、ウェブサイト上にそれらしい画像はありません。
先代モデルとはデザインの嗜好を少し変えており、まず目につくのはカメラ下の「氘」という文字。中華風のテイストを織り込んでいるようにも見えます。
しかし筆者がどうしても受け付けないものが。それは本体上部あたりに位置する「」のマーク。
中国在住の人にとっては気にならず単にカッコいいものとしてとらえられるのかもしれませんが、どうしても我々日本人にとっては先に旧Twitterが先に思い浮かぶというもの。そもそもこのデザインはTwitterが占有しているわけではないため問題はないのですが、なぜわざわざこの文字を?
価格
本体価格はREDMAGIC 10 Proの下位モデル(12/256GB)が4999元で日本円にして10万7000円、上位の12/512GBが5499元(11万8000円)となっています。またREDMAGIC 10 Pro+は12/512GBが6299元(13万5000円)、24GB/1TBが7499元(16万1000円)となっています。
OS | Redmagic OS 10(Android 15ベース) |
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SoC | Snapdragon 8 Elite |
メモリ | Pro:12GB Pro+:16GB/24GB |
容量 | Pro:256GB/512GB Pro+:512GB/1TB |
画面 | AMOLED 6.85型 1216×2688 最大144Hzリフレッシュレート |
カメラ | 5000万画素メイン+5000万画素超広角+200万画素マクロ |
インカメラ | 1600万画素 |
電池 | Pro: 6500mAh 80W有線充電 Pro+: 7050mAh 120W急速充電 |
寸法 | 163.4×76.1×8.9mm 229g |