KDDIと京セラは2024年12月16日、5Gの高度化および6G時代に向けた高周波数帯活用技術として、ミリ波通信エリアを効率的に拡張する無線中継技術の開発に世界で初めて成功したと発表しました。2025年度の実用化を目指すとしています。
この新技術は、送受信機能を1台に統合し、無線環境に応じて動的に役割を切り替えることが可能とのこと。
東京都の西新宿ビル街での実証試験では、この技術を搭載した中継器22台を街路灯などに設置した結果、道路におけるミリ波のカバー率を33%から99%まで拡大することに成功したとのことです。
開発された中継器は、従来の基地局と比べて大きさと重さを約7割削減し、縦216mm、横216mm、高さ246mm、重量4900グラムまで小型軽量化を実現。電源供給のみで動作し、バックホール回線も不要なため、設置が容易で運用コストの大幅な削減が可能になるそうです。
中継器同士が自律的にメッシュ状につながり、常に最適な中継ルートを選択することで安定したエリア形成を実現。また、建物建設や樹木などの環境変化にも自動で対応できるとしています。
両社は2025年3月31日まで西新宿地区での実証試験を継続し、今後トラフィックの増加が見込まれる繁華街や駅、競技場などでの高速で安定した通信サービスの提供に向けて、本技術の実用化を進めていく予定だとしています。
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