既報の通り、NTTドコモは5月1日以降に発売する機種におけるSIMロック解除の手続きを変更しますが、ケータイ Watchの報道によれば今後のSIMロック解除対象機種はドコモから購入した本人のみ解除可能となります。家族などから譲り受けた端末や、いわゆる「白ロム」として中古ショップやオークションで入手した端末は、ショップに持ち込んでもSIMロックを解除することはできません。4月末までに発売される現行の制度に準ずる端末では解除可能であり、半年間の解除制限期間の設定のみならずこの点についても大幅な改悪と言えます。
一方でKDDIのSIMロック解除制度は、5月1日以降に販売した対象の端末で、auで販売されてから6ヶ月が経過していれば、店頭でのSIMロック解除に応じるとしていることから、友人やオークションから入手した中古のau端末を自由に利用できることになります。
ほぼ全ての端末でSIMロック解除に応じてきた唯一のキャリアであるドコモの制度改悪は、非常に残念と言わざるを得ません。これまでSIMロック解除が可能だった端末は全てがドコモのキャリアモデルであり、解除したところで対応周波数帯の違いからさほど有用ではなく、利用者も非常に少なかったものと思われます。全キャリアで問題なく利用できてしまうiPhoneをSIMロック解除の対象外に留めることができなくなったことが、今回の改悪の原因かもしれません。どうにかしてこれまで通りに縛り付けようという姿勢ばかりが感じられて悲しくなります。
- 基礎知識をおさらい:なぜ「SIMロック」?「SIMフリー」で何が変わる?
- ドコモ、端末購入後6ヶ月間はSIMロック解除に応じず。
- SIMロック解除を半年間拒否する携帯キャリアに対し、総務省は断固とした措置を講じるべき。
- ドコモ、本人購入端末でも解約3ヶ月経過後はSIMロック解除を拒否することが明らかに。