前回はハードウェアの魅力を紹介した ASUS VivoTab TF600T だが、その特徴はWindows RTを搭載した数少ないタブレットであることを忘れてはいけない。
Windows RT って何?
Windows RT とは Microsoft がWindows 8 と同時期にリリースしたARMアーキテクチャで動作するWindowsである。
Windows 8と共通した、ModernUI+デスクトップモードが提供されるが、過去のWindows 向けにリリースされたアプリケーションは動作しない。
これは、動作しているアーキテクチャがインテルアーキテクチャ(x86)とは根本的に異なるARMアーキテクチャであり、CPUの互換性がないからである。
そのため、Windows RTで任意のアプリケーションをインストールするにはマイクロソフトが提供するストアを必ず利用する必要がある。
ストアで提供されているアプリケーションは原則としてModernUIに準拠した作りになっており、タブレットでの利用が想定されたアプリケーション群を楽しむことができる。
Vivo Tab TF600T × Windows RTに見える未来
TF600Tが持つ優位点は、ハードウェア編でも記した「タブレットのようにもノートパソコンのようにも利用できる」点である。
タブレットとして、使う時にはModernUIをメインに、キーボードDockとドッキングした状態で使う場合は、デスクトップモードに切り替えると効率よく作業が進んだ。
マイクロソフトが提供する SurfaceRT にも外付けのキーボードが用意され、セールスポイントにされていることからわかるように、タブレットの欠点は文字入力にある。
一方的に情報を消費するだけなら、キーボードは必要ないが、マイクロソフトの Office 2013 がプリインストールされている、Windows RTでキーボードを使わないのはその魅力を半減させてしまうようなものだ。
もちろん、TwitterやFacebookをはじめYoutubeの閲覧といった多くの文字入力が必要でない作業はキーボードドックから分離させ、タブレットとして利用できる。
TF600Tは利用者の柔軟な用途に合わせて、キーボードドックを利用したり、あるいはタブレットとして利用したり、その両者に最適化されたWindows RTを使える優れたデバイスだと感じた。
機材提供:EXPANSYS JAPAN (http://www.expansys.jp/)