SAMSUNGの新製品発表会「UNPACKED 5」で、大きな期待の中で正式発表されたGALAXY S5ですが、噂されていたほどのスペックには満たないため、ファンの間では落胆の声も聞かれます。
バッテリー容量も、そのひとつです。SONYのXPERIA Z2のバッテリー容量である3200mAhには満たない、2800mAh程度です。GALAXY S4からの変わり映えもあまりありません。
しかし、SAMSUNGの主張によれば、GALAXY S5はおどろくべきことにビデオの連続再生を11時間、LTEでの連続Webブラウジングを10時間も行うことができるそうです。さらにWCDMAの通話時間は21時間、LTE利用時の待ち受け時間は390時間とのことで、2800mAhにしては、かなりのバッテリーライフです。
これについて海外ブログ「fudzilla」は、SAMSUNGがLucid Logicと提携したことで、「PowerXtend」なる省電力技術をGALAXY S5に導入したことが、この長時間駆動を実現できた理由であると主張しています。
この「PowerXtend」は、「WebXtend」「NavXtend」「GameXtend」の3つから構成されています。より良いハードウェアの管理と負荷分散により、ブラウジングやナビゲーションは25%、ゲームのプレイは最大50%のバッテリー節約をできるのだとか。これらはシステムレベルでメーカーが実装しなければならない性質のものです。
これに加えて、バッテリーが10%以下になった時に発動できる「Ultra Power Saving Mode」が新機能としてアピールされました。こちらはNTT docomo向けのGALAXY J SC-01Fに実装されていた機能です。画面のカラーを白黒にし、機能を制限することで、バッテリー残量10%でも24時間の駆動が可能です。いざという時に、電池がなくて電話ができないと困りますから、こちらも嬉しい機能です。
このように、SAMSUNGのバッテリー長寿命化への工夫が各所に見られ、好感がもてます。
ただし、バッテリー容量 3000mAhのXPERIA Z1は、動画の連続再生は6時間40分でしたが、3200mAhのXPERIA Z2では10時間へと伸びており、おおっぴらに言っていないだけで、各社とも省電力化への努力は怠っていないということでしょう。
このように、駆動時間は必ずしもバッテリー容量の数字だけでは計れないこともあり、各社の省電力化技術にも着目しつつ、スマートフォンを選んでいきたいものです。