フィンランドの新興企業Vsennが、モジュール型のAndroidスマートフォンVsennを発表しました。「スマートフォンの革命きたる」として、構想への参加を呼びかけています。
NokiaのAndroid端末「Nokia X」のプログラムマネージャーがVsennの創設者であることもわかります。
製品の詳細はまだ発表されていませんが、バッテリー・SoC・実行用メモリ・カメラがパーツ化されているとのこと。外装も背面カバーが交換可能であるとのこと。
OSサポートは4年間。 トリプルレイヤーの暗号化によりデータを保護。VPNとセキュアなクラウドサービスも提供。
まだまだ情報がない状態で言うことも恐縮ですが、印象としては「長く使えるスマートフォン」という点に焦点が当てられているようにも思います。特に交換可能な部品が少ないながら、バッテリー・カバー・SoC・実行用メモリは抑えている点です。バッテリーとカバーは、長く使う上で最も損耗が激しい部分です。また、OSのアップデートが困難になるのは、たいていSoCと実行用メモリの不足です。特に「そもそも、なぜOSアップデートが必要なのか?」と考えると、やはりセキュリティ的な理由が大きくなります。そう考えると、Vsennが暗号化技術やセキュアなクラウドサービスを提供するのも納得ができるところ。
モジュール型といえば、Googleのスマートフォンのモジュール化構想「Project Ara」が先行しています。こちらはGoogleが管理する骨組み以外は、全てのパーツが交換可能で、しかもサードパーティが開発可能。もちろん、ディスプレイも。さらにヘルスケア関連のパーツを組み込むことも可能など、ラジカルな試みです。
一方、Vsennは4.7インチFull HDディスプレイとの情報を明らかにしており、少なくともディスプレイに関しては交換できない仕様であることが伺えます。
VsennはProject Araに競合しかねないモジュール型の構想を掲げていますが、今現在わかる範囲の情報では、あくまで「機種を長く使うために必要な部分のみを交換するための、限定されたモジュール型スマートフォンの構想」という印象を受けます。