GoogleのAndroid OSは、各社のスマートフォンに採用されていますが、実際にOSバージョンのアップデート配信は遅れがちです。これはAndroidスマートフォンが長年抱える課題ではありました。
Googleは、Android OSの最新バージョンとなる「Android O」にて、この問題を解決することを試みているようです。
Android Oの中にある”Project Treble”の機能がその答えです。従来、サムスンやモトローラなどの各メーカーは、QualcommやMediaTekなどのチップ製造ベンダーのカスタマイズを経てから、その後Androidアップデートを行う形でした。
しかし”Project Treble”にて、ベンダーの実装部分をAndroidのコアフレームワークから切り離すことで、メーカーはスムーズにOSアップデートに着手できるという仕組みです。
Androidのフラグメンテーション(断片化)は常に課題であり、他にも様々な施策が取られてきました。しかし依然として断片化の問題は残っており、リリースから8ヶ月経つAndroid 7.0 Nougatは、依然としてAndroid端末全体の8%に過ぎません。4年前のJelly Beanがそれよりもまだ多いのです。
Googleが具体的に新しい画期的な機能を実装するのは嬉しいことですが、問題はこれがまだ開発中のAndroid Oの機能であるということです。この機能が行き渡り、断片化が実際に大きく改善されるのは、まだまだ先のことであると考えられます。
Trebleについての詳しい発表は来週のGoogle I/Oにて行われる見通しです。