フィンランドのITベンチャーJolla(ヨーラ)は、「Sailfish OS」のXperiaデバイスへの提供について発表しました。
JollaとSony Mobileは、Open Devices Programのサポートで提携しています。スペイン・バルセロナで開催されたMWC2017では、Sailfish OSを搭載したXperia Xが先行展示されていました。
そもそもあまり聞き慣れないSailfish OSというのは何か?NokiaとIntelの開発していたモバイルOS「MeeGo」の開発メンバーが設立した会社「Jolla」によって作られている、新しいプラットフォームです。iOSでもAndroidでもない、「第3のOS」ながらも、Androidアプリの動作する互換性を備えます。
UIはPalm webOSやBlackBerry 10 OSを彷彿させるカード形式。ドロワーに並ぶアプリケーションのアイコンはイチョウ型。
製品ターゲットは、アジアやアフリカといった新興国市場や、中国、ロシアなど。特にロシア政府は海外製OSへの依存度を漸減したい意向があり、Open Mobile Platformがロシア向けにSailfishのカスタマイズ版の開発を進めています。JollaはOSのライセンス収入により活動します。iOSとAndroidの入り込めていない市場や、iOSとAndroidの普及率を高めたくない政治的な事情を持つ国には、Sailfish OSの需要が見込めるというわけです。
Xperia Xが、64bitのARMアーキテクチャーでSailfish OSを動作する初の端末となりそうです。配信バージョンはSailfish OS 2.1.2。Xperia X向けのSailfish OSは、7月末までにリリースされるとのことです。
公式ブログは、Xperia X Copmpactなどの他の様々なデバイスについては、Xperia X シングルSIMモデルの作業を完了後、改めて開発を検討する予定であるとしています。
続報:Sailfish OS、Xperia X向けに有償販売へ。