ドコモなどNTTグループ、違法なブロッキングを開始へ

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 NTTグループは、連名で声明を発表。日本政府の知的財産戦略本部・犯罪対策閣僚会議の決定に基づき、法整備までの緊急措置として、準備が整い次第サイトブロッキングを開始すると発表しました。

 対象サイトは海賊版コンテンツを配信していた漫画村、Anitube、Miomioの3サイト。なお、漫画村とAnitubeは以前から現在繋がらない状態となっています。

 ブロッキングを実施するNTTグループのISPとしてはNTTコミュニケーションズ株式会社、株式会社NTTドコモ、株式会社NTTぷららの3社。NTT法の縛りからも率先して政府に追従すべきと判断されたのでしょう。

 日本政府からの要請で特定サイトへのアクセスが遮断が実施されることは、日本国憲法の「通信の秘密」「検閲の禁止」に反します。さらに通信の秘密を侵害することで電気通信事業法にも違反します。

 通信の秘密を侵害することへの違法性阻却事由として緊急避難がありますが、これは現在の危難・補充性・法益均衡の三要件を満たさなければなりません。

 ところが手をこまねいていた出版社とは異なり、ホワイトハッカーや専門家、ネットメディアが中心となって動き、漫画村運営者の洗い出しや海賊版サイトへの資金供給源となっている広告代理店への追及が開始されるなど、ブロッキング以外の様々な手段が試みられている状況。さらにこれを受けてウェブサイトの3件のうち2件は閉鎖中。要件を満たすとは言い難い状況です。

 さらに、既に児童ポルノサイトへのブロッキングは以前から導入されていますが、これは導入当時に尽くされた議論としては、被害児童の人格権・人権が明白に侵害されているからこそ緊急避難に該当するのであって、財産権である著作権の侵害については適用は不可能、というものでした。今回のブロッキングが三要件を満たすことは到底無理というものです。

 そもそも知財本部の取りまとめには違法性阻却事由という言葉すら出ていません。NTTグループが違法行為をすることによって生じる訴訟リスクは自ら引き受けるしか無いということです。