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ひらけゴマ!手ぶらで鍵を開ける魔法のグッズ「SESAME mini」レビュー

 スマートホーム化を進める筆者ですが、エアコンや照明など赤外線で操作する機器はNature Remoで簡単にできました。しかし、ポケットを見るとまだ鍵というレガシーなものが残っていました。そんな鍵を使わなくても済むSESAME miniを紹介します。

SESAME miniとは

「スマートロック」を実現するSESAME

 CANDY HOUSEが展開するスマートロックシステムです。既存の鍵に上から覆う形で取り付けることで、様々な鍵を電子ロック化し、スマホなどで制御可能に。

編集長

Sesame(セサミ)という英単語は胡麻(ゴマ)なので、まさに「開けゴマ」というわけ。

 2015年にKickstarterで出資を募集したところ、目標金額の15倍近い金額を集めることに成功し世界中で5万台のSESAMEが使われています。

日本向け特化が「SESAME mini」

 そんなCANDY HOUSEは昨年末、日本向けに特化したSESAME miniをクラウドファンディングサイト、Makuakeにて出資を募りました。

 従来のSESAMEに比べて約半分の小型化に成功。それなのにギアの耐久性は3倍、Bluetoothの距離は1.1倍に延長。電池持ちも1.1倍に延長と進化を遂げました。

 そして、さらに多くの種類の「鍵」に対応を表明。対応していない鍵は連絡をすると専用のアタッチメントを製作するなど、細かい対応まで話題になりました。

 すると目標金額が100万に対し、なんと100倍以上の約1億2千万を集める大成功を収めました。  

 予定どおり出荷が始まり、筆者も2月出荷予定で2月に受け取ることができました。順風満帆、クラウドファンディングとはいえスケジュールどおりの出荷を達成しています。

SESAME miniをレビュー

引っ越しに合わせてWi-Fiアクセスインのセット、銀色をチョイス

 今回はそのMakuakeにて筆者が支援したのはSESAMI miniとWi-Fiアクセスポイントのセット。

 カラーはシルバーにしました。おおよその家の鍵はシルバーなので一番違和感なく取り付けることができると思ったからです。

 そしてちょうど引っ越しが重なったこともあり、引越し先で取り付けようと保管していました。引越し先がどような鍵が心配でしたが、普通のシンプルな鍵だったので一安心。このタイプならアタッチメントや付属の高さを変えるアタッチメントも不要なのでとても楽でした。

取り付け

 本体が動作するよう、電池カバーを開けて絶縁シールを取ります。電池カバーは手前にスライドするだけで開くので、電池交換の度にSESAME miniを外すことはないので安心です。

 次に玄関で鍵の位置に合わせてきちんと動くか確認します。問題なく動かせることが確認できたら、本体背面に貼り付けてある両面テープで固定します。

 固定できたらスマートフォンにSESAMEのアプリを入れアプリの指示に従い、設定していきます。びっくりするくらい簡単で、あっさりしていたのでついスクリーンショットを撮り忘れてしまいました。設定が終わるとこのようにBluetoothでの接続が確認できます。

SESAME mini 設定手順

 多くの機能が搭載されていますので、小分けして説明します。

まずはWi-Fiアクセスポイントの設定から

 続いてWi-Fiアクセスポイントの設定を行います。このWi-FiアクセスポイントとSESAME miniを繋ぐことにより、世界中どこでもインターネットがある環境であれば家の鍵を開け締めしたり、誰が鍵を開けたか、手動で開いたなど細かい情報がスマホへ通知されます。

 Wi-Fiアクセスポイントの設定はアプリを左側から右へスワイプするとメニューが開くのでもう一回スワイプするとWi-Fiアクセスポイントの設定が表示されます。

(アプリを右スワイプし、プラスボタン)

 ここで注意するのが、SESAME miniのアクセスポイントは2.4GHzのみ対応していること。このときにスマートフォンも同じ2.4GHzのアクセスポイントにつながっている必要があります。当たり前のように5GHzのアクセスポイントが表示されるので設定を進めると失敗の表示が出てくるので、筆者はここで一度詰みました。

 Wi-Fiアクセスポイントの設定が終わったらSESAME miniをWi-Fiアクセスポイントへ接続します。画面にある+アイコンをタップすると設定するSESAMEを選ぶことができます。

 無事全てがつながると、SESAME miniとWi-FiアクセスポイントはBluetoothで、インターネットとWi-Fiアクセスポイントが全てつながっている、以下のようになると思います。

手ぶら解錠

 SESAMEの機能で手ぶらで解錠してくれる機能とノックで解錠する機能があります。これはSESAMEを選ぶ画面の右上に歯車アイコンがあるのでそこから各々のSESAMEに設定することができます。設定をオンにしてそれぞれ好みでチェックを入れればOK。あとは自動的に認識して利用するこができます。

SESAME miniを実際に使ってみる

オートロック機能

 早速、実使用してみました。鍵をポケットに入れるのをやめ、念のために鞄の中に入れて出かけてみました。家を出るときは流石に手動で解錠するしかありませんが、家を出て扉を閉めれば数秒後にはSESAMEのオートロック機能が働き、自動で施錠されます。

 このオートロックされるまでの時間も設定アプリから好みで変更することができます。筆者は宅配の受け取りが多いので、受け取りサインするまでが完了する、30秒に設定していますが、だいたいこれで不便しません。

 そして家をでてある程度の距離から離れるとSESAMEアプリから「いってらっしゃい!」と通知がきます。GPSで家からある程度離れたので出かけたと判定しているようです。一人暮らしにはちょっとうれしい機能?かもしれませんね。

手ぶら解錠は「ちゃんと動けば」便利

 帰宅時はどうでしょうか。帰宅すると、設定している手ぶら解錠が働きます。そのため手に買い物袋をいっぱい抱えていても自動で開くので鍵を取り出さずにすぐ開けることができます。便利ですね。また、ノック機能もあるので、自動で開くのが怖いというユーザはノック機能で開くこともできます。

筆者環境では手ぶら解錠があまり動かず

 しかしこれらの機能、筆者の家の扉が金属製ということもあるのでしょうか。Bluetoothの接続がうまくいかず、機能が働かないことが多いです。

 手ぶら解錠やノック機能が役に立ったことはここ2週間でそれぞれ1回ずつしかなく、おおよそはiPhoneでアプリを立ち上げて解錠しています。ポケットに鍵がないストレスは解消できましたが、やはり鍵が開かないとストレスが生まれてしまっては意味がありません。ちょっと残念です。

アプリから施錠解錠で気になる点も

 そしてそのアプリからの施錠・解錠ですが、おそらくWi-Fiアクセスポイントは基本的にネットワークからアクセスがあったときのみつながるようで、基本的には切断されているのがデフォルトのようです。

 筆者の場合、ステータスを見ると切断されていますが、数秒待つとネットワークに接続できた表示が行われました。省電力への配慮なのでしょうか?

 そのため、スマホのアプリで施錠状況を確認したときに若干のラグがあります。アプリを開いた直後は”Disconected”の表示ですが、数秒後にはConected→Lockedの表示に変わります。このラグが気になる人は気になると思いますが、慣れてしまえばそんなに、といったところです。

 最近は筆者もつながるまでの感覚を学び(?)アパートに到着したときにアプリを立ち上げ階段を登って玄関前につくまでにはつながるので、それでうまく活用しています。ちょっと思っていたのと違いますが、癖さえ理解してしまえばある程度使えると思います。

IoTで活用する

 SESAMEはIFTTTやGoogle Home、Alexaなど多くのサービスに対応しています。そのため設定を行えばGoogle AssistantやAlexaに話しかけるだけで鍵のステータスや施錠・解錠を行うことができます。

Google Home

 Google HomeのアプリからSESAMEを連携すればGoogle Homeアプリ上に表示して、Google Assistantから様々なアクションを利用することができます。

IFTTT

 そして強力なのがIFTTTの対応。IFTTTさえ対応していれば、様々なサービスと連携して可能性が無限大に広がります。筆者の場合はIFTTTを利用し、Google AssistantとSESAMEを組み合わせ、任意のワードで鍵が開くように設定しています。玄関で靴を履いている間に「OK,Google 鍵を開けて」と言うだけで開きます。そしてGoogle Assistantの反応も「ガシャン」と鍵が開くときのような擬音語を発言させてかわいく(?)楽しく使っています。なので、出かけるときは扉を開けるだけ。鍵を意識することが徐々に薄れてきています。

Amazon Alexaで活用する

 Amazon AlexaでSESAMEのスキルを有効化するとAlexaに話しかけるだけで鍵の施錠・解除、ステータスの確認が行えます。

Siriショートカットで活用する

 iPhoneの設定からSiriと検索→Siriショートカットの項目にあるマイショートカットにSESAMEのショートカットを追加することでiPhoneのSiriに話しかけて鍵を閉めたり開けたり、そしてステータスを表示させたりすることができます。以下が利用できるショートカット3つです。フレーズは任意のもので大丈夫です。

 Siriで呼んだときはこのように表示されます。気になったときにSiriに尋ねるだけで鍵の状態だけでなく、SESAMEの電池残量も把握するこができます。しかし2週間ほど使っていますがまだ100%とはかなり長持ちしそうですね。

 Siriの注意点としてショートカットアプリではなく、iPhoneのショートカットで利用できるだけということ。つまり、Apple WatchやiPadで使おうと思っても使えません。そのフレーズを登録したiPhoneのみでしか利用できません。要注意。

その他

 SESAMEの恐ろしいところが、まだまだ活用方法がなんと公式のアメブロで公開されていること。Amazon Dashボタンを鍵として利用したりする方法やAPIを取得する方法など活用法がたくさん公開されています。自分でアプリケーションを作ったり、活用法を考えたりと幅は無限大です。

競合「Qrio Lock」とSESAME miniの比較

 競合製品としてソニーのQrio Lockがありますが、3つのポイントで簡単に比較したいと思います。

コスト

 まずはコスト。SESAME miniはリテール価格を14,800円ですがQrio Lockは18,872円と若干割高です。

 そしてネットワークから制御したい場合は別途Wi-FiアクセスポイントやQrio Hubが必要ですが、SESAMEのWi-Fiアクセスポイントは6,000円、Qrio Hubは6,735円とこちらもQrioのほうが若干高くなっています。それぞれトータルで算出すると、SESAME miniは20,800円、Qrio Lockは25,607円とQrioのほうが5,000円ほど高くなりました。

機能性

 QrioはAmazon Alexaのみに対応し、その他IFTTTやGoogle Homeには非対応です。APIも公開されていないので、いろいろ作りたいとユーザーにはSESAMEのほうがオススメです。

 Qrioのオートロックシステムはセンサー式。なので扉の開閉を感知して動作します。つまり、SESAMEのように何秒〜何分間と時間設定する必要がなく、ホテルのように使えるというわけです。この点はQrioのほうが優れていますね。

サポートの質

 鍵を操作してくれるデバイスということで「自分の家は対応しているのだろうか」「こういう場合はどうだろうか」と気になるポイントが多いと思います。サポートの評価をAmazonのレビューを元にまとめてみました。

 鍵が対応していない場合、SESAMEは鍵の写真やサイズをサポートへ送ると専用のアタッチメントを作成してくれる上、送料のみ負担という対応で高評価を得ているようです。また、Twitterなどを見てもトラブルがあった場合にリプライを飛ばすとすぐ対応と好印象でした。

 Qrioの場合は対応していない鍵リストが公開されており、その後はユーザで対応する必要アリのようです。Amazonでは動作するよう対策しているユーザがちらほら確認できました。またサポートに問い合わせても返信がない、素っ気ない対応をされたという意見が多く、Amazonのレビューも全体的に低くなっています。

SESAME mini 総合評価

 圧倒的コストパフォーマンスを考えれば全然アリかなと思います。手ぶら施錠やノック機能など期待していましたが、やはり扉や家の環境にも依るとは思いますので、このあたりは今後の電波の調整で安定して利用できる機種がでてきたら、と思います。

 筆者の場合、田舎出身ということもあり鍵を閉め習慣がなくたまに開けっ放しで出かけることが多いこともありSESAMEでその点も補え、ポケットに鍵が入っているストレスからも解消されたので個人的には十分かなと思います。

 ある程度の不具合を受け入れて柔軟に使えるユーザにはアリかなと思います。まだまだオタクのオモチャの範囲ではありますが、その枠を超えたときに今後の必須アイテムになりそうな予感です。

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