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トランプ大統領、外国の敵から米国を守る大統領令に署名。ファーウェイの米国製ソフトや部品の調達が承認必要に

 米国政府が声明を発表。アメリカの通信技術インフラとサービスの脆弱性を生み悪用する外国の敵からアメリカを守るために必要な措置を講ずるとし、米トランプ大統領は大統領令に署名しました。外国の敵は事実上Huaweiを指しているものと考えられます。

 ロイター通信が報じたところによると、大統領令を受けて米商務省は、Huaweiと70社の関連会社を「Entity List」に追加すると発表しました。これにより、Huaweiはアメリカの技術や製品を調達する上で米国政府の承認が必要になります。

 同様の措置は過去にZTEに対して講じられました。ZTEの時はその後さらに厳しい措置が取られ、ZTEが経営危機に陥りました。

 ZTEは製品にQualcommのチップとAndroidのGoogleサービス、その他いくつかの米国製品を使っていました。Huaweiは傘下のHiSilicon Kirinチップを使っているのでチップには影響がありませんが、国際展開にGoogleサービスを必要としており、場合によってはZTEのような苦境に陥る可能性があります。

 ZTEの場合、2016年に制裁違反の輸出の隠蔽を指摘され、今回Huaweiのようにリスト追加をされました。しかしこの段階では米国製品の調達の禁止にまでは至らないので、ZTEは1年後の訴訟までは、米国メーカーからの供給関係を維持することができていました。Huaweiも今回のリスト追加が直ちにAndroidのGoogle関連サービスの使用に影響はしないものの、今後の事態の推移を注意深く見守る必要があります。

 商務省は、Huaweiが米国の安全保障と外交政策の利益を害する活動に従事していると結論付けるに合理的な根拠があると述べています。

 終わりの見えない米中貿易戦争の渦中、米国の新しい関税を課した直後の大統領令とリスト追加は、Huawei締め出しが米国の外交カードの一つであることを伺わせます。米中が折り合いをつけない限り、Huaweiに対するさらなる措置も予想されます。

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