指紋認証・顔認証をも上回る利便性を持つ生体認証が復活するかもしれません。
Samsungは、次期フラッグシップスマートフォン「Galaxy S21」シリーズに、新たに声を利用した生体認証を追加する可能性があると、SamMobileが伝えました。
SamMobileによりますと、この機能はSamsungが提供する「Bixby」内の機能「Bixby Voice」を使用した生体認証のようです。
そもそも「Bixby」とは、Samsungが提供するAIアシスタントサービスで、他社の音声アシスタント「Siri」や「Googleアシスタント」の競合サービスでもあります。
これら大手AIアシスタントサービスには、軒並み「Hey Siri」や「OK Google」といった話しかけるだけで簡単にAIアシスタントを起動できる「ウェイクワード」があります。事前に所有者の声を各端末に登録するため、登録されている所有者の声データと一致する時のみ起動します。
もちろん、「Bixby」にもこの機能があり、「Hi Bixby」と話しかけると音声アシスタントが起動できますが、今回の「声認証」はこの機能を利用したものになるようです。
実は、この「声でロックを解除する機能」は以前のAndroidデバイスにも搭載されていました。
Googleアシスタント内の機能「Voice Match」では、端末の所有者が「OK Google」と話しかけるだけで、端末に登録されている所有者の声と照合して端末のロックを解除できる機能が提供されていました。
しかし、Googleは一昨年この機能を削除。似た声や録音された音声でロックを解除されてしまう可能性もあり、セキュリティ上安全ではないと判断されたためです。
実際にこの「声でロック解除」機能が実装されるのかは不明ですが、一度削除された機能をもう一度復活させるということになると、セキュリティ面でもよほど自信があるということになります。SamMobileは、これらの機能はOne UI 3.1アップデートを受け取る全てのデバイスで利用できるようになる可能性があるとしています。
Samsungデバイスでは利用できるロック解除方法が多様で、例えば「Galaxy S9」シリーズでは、指紋認証・顔認証に加え、人間の目の虹彩を利用した「虹彩認証」が利用できるなど、以前から幅広い生体認証が利用可能でした。マスクをしていたり手袋をしていると利用できない指紋や顔認証に代わる、新しい「安全な」生体認証となるのかに注目が集まっています。