Huaweiから発売された新型左右独立型無線イヤホン「HUAWEI FreeBuds Pro」を購入したので、レビューしていきます。
外観
まず、付属品は以下の通りです。
- イヤーピース(S,M,L)
- USB Type-A to USB Type-Cケーブル
- クイックスタートガイド
- 保証の案内
充電ケースです。背面にある「HUAWEI」のロゴ部分ですが、非常に反射します。細かい傷がかなりつきやすいので、傷を気にする方であればケースを付けることをおすすめします。
底面にはUSB Type-Cポートと充電中に点灯するLEDランプを搭載。充電中は緑に光ります。
FreeBuds ProはQiに対応しているので、ワイヤレス充電器に置くだけで充電可能です。ちなみに、充電する際は以下の画像のような向きで置いても充電されません。
HUAWEIのロゴが上に来るように置かないと充電できないので気をつけましょう。僕はこれに気づくのが遅れたので、何度か充電失敗していました……。
ケースを開けるとイヤホン本体が顔を出します。大きい黒い丸がかなり特徴的ですね。FreeBuds Proには近接センサーが備わっており、再生中にイヤホンを外すと自動で停止されます。
この棒状の部分で操作するのですが、結構太いですね。ただ、縦に短いので装着してもそこまで目立ちません。
音質
FreeBuds Proは低音強めの迫力あるサウンドを鳴らしてくれるなと言った印象です。とにかくズンズン体に響く低音が特徴で、ちょっと前にHUAWEIからリリースされた「FreeBuds 3i」に近いイメージ。FreeBuds 3iは低音が強すぎてボーカルの音が少し遠く感じましたが、FreeBuds Proは若干低音が抑えられていてちょうど良いと感じます。
FreeBuds Proは低音の主張が強いので、高音域や中音域に関しては少し物足りないかなと言った感じですが特に気になる部分でもありません。
また、FreeBuds Proは音場が結構広いと感じます。耳全体を包み込んでくれるような感覚でした。低音も強いので、アーティストのLIVE映像などと相性良いと思います。よくYoutubeでLive動画を見る僕にはピッタリのイヤホンでした。
ノイズキャンセリング性能
FreeBuds Proのノイズキャンセリング性能は非常に高いです。最大40dBの騒音をカットしてくれます。
実際に使ってみるとかなり優秀。電車のアナウンスもほとんど聴こえませんし、話し声もかなり近づかないと聴こえません。車が近づいてくる音も聴こえなくなるのはちょっと考え所ですが……。同じ価格帯のワイヤレスイヤホンの中ではほぼトップクラスと言えるでしょう。
ただ、Apple AirPods Proと比べるとほんの少し弱いかな?と感じます。大きな差はありませんが、電車のアナウンスで比較してみるとAirPods Proの方がノイズキャンセリングの効き具合は強かったです。
ノイズキャンセリングについては、Huaweiからリリースされている専用アプリ「HUAWEI AI Life」からノイズキャンセリングの調整ができます。
くつろぎモードが「弱」、標準モードが「中」、ウルトラモードが「強」というイメージ。シーン別で自由に切り替えが可能なのは結構便利なポイントだと感じます。
静かなカフェでゆっくり作業したい場合、僕は「くつろぎモード」をよく選択しています。ノイズキャンセリングを強くしすぎると圧迫感を感じてしまい、長時間使用しにくいので、細かな調整ができるのはありがたいところです。
外音取り込みモード
FreeBuds Proには、AirPods Proのように「外音取り込みモード」が搭載されています。ただ、AirPods Proとは異なり2種類用意されています。
一つは「Awarenessモード」。いわゆる普通の外音取り込みモードです。違和感も少なく、ノイズも抑えられているのでイヤホンを外している状態にかなり近い感じがします。
もう一つは「音声取り込みモード」です。ちょっと名前が紛らわしいですが、こちらのモードは「人の声だけ」を取り込み、それ以外の音を自動でカットしてくれます。Awarenessモードに比べて入ってくる情報量が少なく済むので、会話がより聴き取りやすくなりました。
ただ、機械音っぽい声になってしまったりと違和感が少しあるので、普段はAwarenessモードで運用しています。シーンに応じて使い分けられる点は他のイヤホンにはほとんど無いので非常に面白いですね。
装着感
FreeBuds Proの装着感に関しては「普通」といった印象でした。FreeBuds Proには、AirPods Proと同じような独自設計のイヤーピースが使われています。
このイヤーピース、特にフィット感が良い訳でもなく悪いわけでもありません。独自設計と謳っている割には他のイヤホン付属のイヤーピースとほとんど変わらないんですよね……。
しかも独自設計のせいでコンプライなどのサードパーティー製のイヤーピースが使えないので、イヤーピースの選択肢が非常に少ないです。個人的には、独自設計のイヤーピースなんか使わずに普通の形状にして欲しかったですね。
操作
左 | 右 | |
---|---|---|
1回押し | 再生・停止 | 再生・停止 |
2回押し | 次の曲 | 次の曲 |
3回押し | 前の曲 | 前の曲 |
長押し | ノイズキャンセリング切り替え 外部音取り込みモード切り替え |
ノイズキャンセリング切り替え 外部音取り込みモード切り替え |
上にスワイプ | 音量アップ | 音量アップ |
下にスワイプ | 音量ダウン | 音量ダウン |
FreeBuds Proはイヤホン本体の棒状の部分をつまんで操作します。AirPods Proのような感圧センサーが搭載されているので、指でつまむと「カチッ」と鳴ります。
また、棒状の部分を指でスワイプすることで音量の調整が可能です。
上にスワイプすると音量アップ、下にスワイプすると音量ダウン。使ってみると、他のイヤホンの音量調整より誤操作が少なくなるので意外と使いやすいと感じます。
「HUAWEI AI Life」から操作の割り当てが可能ですが、長押し時に「ノイズキャンセリング」か「音声コントロール」かの2択しかないので自由度はかなり低いです。
接続性・遅延
FreeBuds Proは筆者の環境では、10日くらい使用して、一回も途切れることがなかったです。地方都市の混雑している満員電車で問題ないので、接続性は優秀と言えるでしょう。(新宿や渋谷など非常に過酷な環境下ではテストできていません)
遅延に関してですが、ゲーム以外だと全く気になりません。NetflixやYouTubeで動画を視聴しましたが、口の動きと音声はピッタリ。ただ、ゲームだとほんのわずか遅れて音がやってくるので、音ズレがプレイに影響を与える音ゲーでは控えた方がいいかもしれません。
バッテリー持ち
FreeBuds Proのバッテリー持ちは、メーカー公表値で以下の通り。
イヤホン単体 | 最大7時間(ノイズキャンセリング OFF) 最大4.5時間(ノイズキャンセリング ON) |
---|---|
イヤホン+充電ケース | 最大30時間(ノイズキャンセリング OFF) 最大20時間(ノイズキャンセリング ON) |
個人的には十分すぎるかなと言った印象。普段はノイズキャンセリングをONにして使っていますが、4時間もイヤホンをつける場面ってあまり無く、移動時間中に使うことばかりなので困ることはありませんでした。
iOS端末との相性
Huaweiからリリースされているアプリ「HUAWEI AI Life」ですが、iOSには対応していません。ファームウェアのアップデートができなかったり、操作の割り当てができない、ノズキャンセリングの調整ができないなどのデメリットがあります。
操作の割り当てに関しては2択しか無いので困りませんが、今後機能改善などの良いアップデートが来た際には更新できないので、そこだけが悩ましい点ですね。
iOS端末をお使いの方で上記のデメリットが全く気にならないのであれば、FreeBuds Proを使うのはアリだと思います。
総評
最後にFreeBuds Proの特徴をまとめると以下の通りです。
- AirPods Proよりわずかに低いノイズキャンセリング性能
- 低音強めで包み込んでくれるような広がりのあるサウンド
- バッテリー持ちは十分
- 独自設計のイヤーピース
- AirPods Proライクなデザイン
サードパーティー製のイヤーピースが使えなかったり、iOS端末との相性が微妙などのデメリットはありますが、それらが気にならない人であればかなりおすすめ。
同価格帯の左右独立型無線イヤホンとしては一番と言っても良いくらいのノイズキャンセリング性能ですし、お値段2万2800円とAirPods Proよりも数千円安いです。もし興味あればチェックしてみてください。