要約すると「NTTの接待が通信行政を歪め、ドコモ完全子会社に影響したのではないか、総務省はNTT再編ちょっと待て、真相を解明せよ」。
本日、KDDIやSoftBankをはじめとする通信事業21社は、NTTによるドコモ完全子会社に関する連名意見書を総務省に提出しました。
NTT持株がNTTドコモの株式公開買付けにより完全子会社化するのは、政府措置の「完全民営化」の方針や過去の政策議論主旨に反するものだったにも関わらず、総務省は特段の措置を講ずることなく、株式買付手続き終了後に初めて検討会議を開始。このまま公表された報告書案に基づき進めることは適切ではないと、本意見書提出の背景を説明。
意見書の意見事項としては「完全子会社に関わる行政対応が歪められていなかったか検証委員会による徹底した真相究明」「検討会議の報告書の措置内容について改めて議論し、それを報告書に反映、それが完了するまではNTTドコモによるNTTコミュニケーションズやNTTコムウェアの完全子会社といった一連の統合再編成を一方的に進めないように総務省が指導すること」「NTT持ち株などと総務省の関係において判明した事案(接待問題)により行政の公正性に疑義が生じたことを踏まえ、今後の検討においてNTTグループの在り方を含めて必要な検討を図る」の3つが盛り込まれています。
NTTは、NTTコミュニケーションズやNTTコムウェアをドコモ傘下に再編予定でしたが、ここに来て待ったが掛かった形。
なお、NTTコミュニケーションズが運営するOCNモバイルONEの新料金プランが、ドコモの「Economy」を担うことが想定されていたであろうところを、新料金発表会は延期され、プレスリリースのみの発表に変更。ドコモとの連携については結局言及されていません。
意見書提出企業21社の内訳は以下の通り。
株式会社IDCフロンティア
株式会社アットアイ
EditNet株式会社
オーシャンブロードバンド株式会社
沖縄セルラー電話株式会社
沖縄通信ネットワーク株式会社
関西ブロードバンド株式会社
KDDI株式会社
Coltテクノロジーサービス株式会社
ZIP Telecom株式会社
ソフトバンク株式会社
株式会社ソラコム
中部テレコミュニケーション株式会社
株式会社TAM
徳之島ビジョン株式会社
有限会社ナインレイヤーズ
株式会社新潟通信サービス
ビッグローブ株式会社
UQコミュニケーションズ株式会社
LINEモバイル株式会社
Wireless City Planning株式会社
(五十音順)