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本物のリーク版「Windows 11」。他社OS意識したスタートメニューやMSサービス囲い込みウィジェットが判明

 6月24日に発表が予定されている「Windows 11」と思われるISO(ディスクイメージファイル)が流出しました。Windows Centralが実際にダウンロード、インストールし、簡単な外観や操作感を伝えています。

 本来であればリークされたISOは本物であるとは限らないのですが、MicrosoftがWindows11とされるISOのダウンロードリンクを記載したインドのサイトに対してDMCAテイクダウンをGoogleへ要求しており、そのことからこのISOが本物である確率は非常に高いと言えます。

 もちろん、リークされたISOなどをインストールすることはセキュリティ面での危険性や法的な問題が生じる可能性があるため控えましょう。

柔らかくなったデザインとタスクバーの大幅変更

 記事や動画の内容によると、Windows 11は以前にChrome OSの対抗として開発されていたWindows 10Xのデザイン思想をかなり継承しているようです。スタート メニューは画面中央に出現するようになり、Windows 10では角ばったデザインでしたがWindows 11ではかなり丸みのあるデザインとなっています。

 スタートメニューはまた形を変え、構造としてはかなりシンプルに。NetflixやPhotoshop Elementsなどサードパーティーソフトも。

 Windows 11ではMacOSやChromeOSのようにタスクバーのアプリが中央揃えになっているようですが、設定で左揃えにすることも可能。また、レジストリを設定すれば以前のWindows 10時代のメニューが復活できるとのこと。

 筆者としてはWindows 11のデザインはわりと好みではあるのですが、スタートメニューに関しては少数派である全画面表示派ですので、今までのメニューがそのまま使えるか非常に心配ではあります。

筆者のWindows 10の全画面表示のスタートメニュー。あまりにも不人気なのか、そもそも変更できることを知らないのか、周りでは誰も全画面表示のメニューを使用していない。

Microsoftサービス囲い込み特化のウィジェット

 新しく画面左から天気や株価、ニュースなどを表示できるウィジェットが登場。画面左側からのスワイプ、タスクバーのウィジェットボタン、Win+Wのいずれかでアクセス可能で、内容自体はWindows 10の最新版でも用意されているものですが、UIがかなり変更されています。

 ただ、現状ではウィジェットの内容を編集・移動することはできないようです。さらにニュースは当然すべてMicrosoftが運営するMSN.comからの提供、ニュース等は既定のアプリの設定にかかわらずMicrosoft Edgeで強制的に開かれるようです。

 正直な話、Microsoftが提供する利便性向上ツール「Powertoys」の機能の一部である、既存の検索機能の強化版ともいえる「Powertoys Run」では既定の設定に従いブラウザを起動させていたので非常に残念です。

 もちろんMicrosoft側が自社サービスへの囲い込みが必要であるためこういったことをするのも分かるのですが、ブラウザやニュースの提供元など選択の余地があればウィジェットも利便性が大化けするのでは?と考えると惜しい仕様です。

落ち着いたサウンド、復活した起動音

 サウンド面でも変更が加えられており、動画のように以前より柔らかい音になっています。(再生ポイントは機器の接続音)

 また、Windows 11ではWindows 8から表沙汰には廃止されていた起動音が復活されているとの情報がThe Vergeの副編集長であるTom Warren氏によってリークされています。

 リークされた音は個人的にわずかにWindows 7時代の面影を残しながらWindows 11のデザインに沿ったような表現ができているような感じがしてとても好みです。

思ってたんと違う。逆にパフォーマンスが向上

 噂によれば、Windows 11はIntel Core iシリーズ第三世代以前(Ivy bridge)などSecure BootやTPM2.0に対応していないハードはインストール不可のようです。要求スペックが上がり、動作が重くなりそうと考えてしまいがちですが、実際はそうでもないようです。

 Ben Anonymous氏の検証動画によれば、ゲーム性能を計測する3DMark、ストレージの読み書き速度を測るCrystalDiskMark、CPU性能を計測するGeekbench 5のすべてにおいてスコアの上昇を確認できたとのこと。特にGeekbench 5は約22%のスコア向上となっています。

 実際は2016年から後にWindows 10を搭載し出荷する製品についてはTPM2.0の対応が必要、となっているようです。一部の旧世代ハードが切り捨てられるかもしれない反面、比較的新しい世代のエントリークラスパソコンのパフォーマンスが向上するのはかなりのビッグニュースかもしれません。

 余談ですが、5年以上前のWindows 10 Mobile端末である「Lumia 950 XL」にてWindows 11が動作したと主張するとされるツイートが広まり話題になりましたが、実際はリモートデスクトップを用いて実機と接続し表示していただけのようです。端末でWindows 11にミラーリングした際にWindows 10より快適に適応できているかを試したというのが画像を公開したGustave Monce氏の意図であったようです。同氏のTwitterには動画など詳細な情報は存在せずどのように快適になったかは不明ではありますが、いずれにしろ楽しみな情報ではあります。

タッチペン機能の強化やSurface専用?の新機能も

 また、タッチペンを用いる際の利便性向上も図られているようです。Windows 10時代はWin+Wで起動するタッチペン向けメニュー(インクワークスペース)が強化。ついにカスタマイズが可能になるようです。

 ただ既存のWin+Wはウィジェットにとられているため、実際にどうやってメニューを起動するかは明確に記載されていません。

 さらに、新しい機能として「Wake On Touch」なるものが発見されたようです。

 「Wake On Touch」は読んで字のごとく、タッチパネルを搭載するノートパソコンやタブレットにおいて、画面をダブルタップでスリープから復帰し通知や時間を確認できる機能のようです。今までに各メーカーにおいてこのような機能は用意されたことがないため、Windows CentralはSurface専用の機能としてMicrosoftが準備しているのではないかと記述しています。

 Microsoftが「次世代のWindows」と謳い、サティア・ナデラCEOが「過去10年で最も重要なアップデート」表現としている6月24日の発表会。音沙汰がないArm版やまだまだ多く存在する、公開されていない新機能など情報の公開が非常に楽しみです。

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