つい最近、日本でも発売されたASUSのゲーミングスマートフォン「ROG Phone 5」を購入したのでレビューしていきます。ちなみに、メモリ16GBモデルではなく、12GBモデルです。
Index
開封・外観チェック
箱からして、他メーカーのスマホと比べてクオリティが段違いです。アメコミ風なキャラクターのイラストが描かれていますね。AR機能と連携しており、箱の絵を読み取ると特別な演出を見ることができます。
同梱物も非常に豪華。本体以外には、以下の物が付いてきます。
- ACアダプタ(最大65W)
- USB Type-Cケーブル
- SIM取り出しツール
- コネクター用保護キャップ×2
- 純正ケース
- ステッカー
- ユーザーガイド・保証書
こちらがROG Phone 5本体。今回はファントムブラックをチョイスしました。ガラス素材のため、指紋は非常に目立ちやすいです。また、ROGのロゴが非常に存在感を与えてくれます。
ちなみに「ROG」のロゴにはRGB LEDが内蔵されているので、点滅パターンや配色を変えたり、2色同時に光らせたりなど、自由にカスタマイズが可能です。いかにもゲーミングデバイスといったところでしょう。
底面にはType-Cコネクタ、イヤホンジャック、マイクを搭載。
側面には電源ボタンと音量ボタンが搭載。反対側には2つ目のType-Cコネクタと専用端子、SIMスロットが存在します。スマホを横持ちでゲームをプレイする際は、2つ目のType-Cコネクタを使うことで、邪魔にならずに充電しながらゲームをプレイすることが可能です。
専用のキャップがついているので、普段使わない時は蓋をしておくことで埃の侵入を防げます。ただ、このキャップ、本当に非常に取れやすいので、気づいたら紛失してそうです。それを見越して換えのキャップが2つも付いているのかもしれません。
ROG Phone 5の大きな特徴でもある、本体右側面の左右に搭載された超音波タッチセンサー「AirTrigger」。これについては後ほど見ていきます。
専用ケース「Aero Case」です。基本的にスッカスカで、四隅が保護されているくらいなので、耐衝撃性能については過度な期待は禁物ですね。
ディスプレイサイズ約6.78インチ(有機EL)、本体重量は239g、サイズは高さ約173mm、幅約77mm、厚さ約9.9mm。かなりデカくてズッシリきます。片手操作は当然無理。大容量のバッテリーを積んでいるからか、重量がものすごいです。普段から重いスマホに慣れていない人にはおすすめしません。
ROG Phone 5はDual SIM(DSDV)に対応。表と裏に一枚ずつSIMを刺せます。
性能
ROG Phone 5のSoCには「Snapdragon 888」が採用。AntutuベンチマークとGeekBenchの2つのアプリでスコアを測定してみました。
また、ROG Phone 5には「Xモード」と呼ばれるモードが存在します。ハードウェア処理の最適化やメモリ解放が行われ、パフォーマンスを向上させてくれる機能なのですが、ONにしたまま計測しています。
Antutuベンチマーク v9
さすがSnapdragon 888といったところで、80万点オーバー。計測中は非常に温度が高く、持てなくなる2歩手前くらいまで温度は上昇しました。オプション品の外付けクーラー「AeroActive Cooler 5」を装着して計測すればもう少しスコアは伸びそうです。
GeekBench 5.4
GeekBenchmarkの結果は、シングルコアが1114、マルチコアが3530。
リフレッシュレートは144Hz、タッチサンプリングレートは300Hz
ゲーミングスマホというだけあって、リフレッシュレートは144Hzまで対応。筆者は120Hzに対応したスマホを普段使っていますが、体感はそこまで変化ありません。若干、Twitter時のスクロールが滑らかになっているかな?といったところで、普段使いにおいては120Hzを常用する感じでいいのかなと。
144Hzに対応しているゲームタイトルはまだまだ種類は少ないです。前からプレイしていた「ブロスタ」が144Hzに対応していたのでプレイしてみました。きちんと144fps前後でプレイできますし、手持ちのiPadでプレイするよりずっと滑らかで快適にプレイできます。
AirTriggerはかなり便利
最初の方でも触れましたが、本体右側面の左右に搭載された超音波タッチセンサー「AirTrigger」もしっかり機能します。簡単に言ってしまえば、L / Rボタンですね。設定も簡単。画面内のタップする箇所をAirTriggerに割り当てるだけ。
ブロスタでは非常に便利でした。黄色のドクロボタンを押すことで必殺技を出すことができるのですが、設定から割り当てることで、右側のAirTriggerをタップするだけで必殺技が発動します。これが超快適で、発動させるまでの時間がコンマ何秒か短縮できるので、相手よりほんのわずか先に繰り出せるんですね。
今はタップ時のみに割り当てていますが、ボタン部分をスワイプしたり、縦・横方向にスライドしたりしても反応します。MMO RPGゲームなどで、横方向にスライドの部分に視点移動を割り当てておけば、視点移動がもっと快適になりそうです。
ROG Phone 5ではマクロ機能も使えるので、作ったマクロをAirTriggerに割り当ても可能。
原神は外付けクーラー必須。
重量級ゲームである「原神」。基本的にどんなスマホでプレイしても発熱は付き物です。ある程度の発熱は許容する必要がありますが、ROG Phone 5で原神を長時間プレイするのは結構難ありといった印象でした。
1時間ほどプレイしていると、持つのも厳しいくらい発熱します。このまま使い続けるのが不安になるくらい熱くなるので、もし高設定でプレイするのであれば別売り外付けクーラーは必須と言えます。
ROG Phone 5の性能自体はかなり高いので、最高設定でもかなり滑らかに動作しますが、かなり熱くなるので、プレイする際は画質を落とすかフレームレートを落とすなど、設定の変更は必要なのかなと感じます。
PUBG mobileにはぴったりかも
PUBG mobileに関しては、ROG Phone 5との相性バッチリです。射撃ボタンに割り当てれば、AirTriggerを押すだけで射撃ができるので、撃ち合いの際にも役立ちます。FPSやバトロワ系のゲームであればAirTriggerがかなり活躍しそうで、勝率の向上にもつながるかもしれません。
デュアルフロントスピーカーは文句なし。
横持ちでゲームをプレイしている時でも、スピーカー穴を塞がずに使えるのは非常に便利です。音の広がりや迫力は、他社のハイエンドスマホと比べても一歩先をリードしている印象。左右のバランスも非常に良く、動画鑑賞マシンとしても十分役立ちます。
バッテリー
ROG Phone 5は6000mAhの大容量バッテリーを積んでいるだけあって、バッテリー持ちに関しては全く心配する必要はないです。
「PCMark for Android」で、100%から20%になるまでの時間を計測したところ、15時間16分という結果に。120Hzや144Hzを常用しても、普通に使う分には1日半くらいは持ちそうです。原神を長時間プレイしているとバッテリーの減りはものすごいですが、一般的なハイエンドスマホよりはバッテリーの減りは抑えられています。
生体認証
ROG Phone 5は画面内指紋認証を採用しています。速度は超速く、一切の不満を感じさせません。
カメラ性能
ROG Phone 5のカメラ構成は以下の通りです。
- 広角レンズ:6400万画素、F1.8
- 超広角レンズ:1300万画素、F2.4
- マクロレンズ:500万画素、F2.0
ROG Phone 5で撮影した作例をいくつかご紹介していきます。
広角
基本的に昼間の撮影であれば写りは悪くない印象です。所々ディテールが微妙だったりしますが、大きいモニターとかじゃないとわからない点なので問題なし。
夜景撮影はそこそこと言ったところ。よく見るとノイズは結構ありますが、スマホのような小さい画面で見る分には気になりません。
超広角
超広角の方が、広角と比べて色味も自然な気がします。広角だと妙に薄い色合いなんですよね。
ROG Phone 5のカメラは必要十分といったところで、昼間も夜間もそつなくこなす印象です。ゲーミングスマホにカメラ性能を求める人は多くはないと思いますが、ある程度の性能はありますね。
快適にゲームをプレイするにはオプション品が必要かも
ROG Phone 5は、やはり長時間プレイ時の発熱が問題です。別売りのオプション品を装着することで、さらに快適なゲームプレイが期待できます。長時間プレイしているとかなり発熱してしまうので、外付けクーラー「AeroActive Cooler 5」はあった方がいいかも。2ボタンついているので、ショートカットも割り当て可能です。
また、ゲームパッドを使えば、超重いROG Phone 5を長時間両手で持たなくて良くなるので楽にプレイできるでしょう。
総評:メインは難あり。ゲーム用途として持っておきたい一台
カメラ性能はそこまで高くないし、シンプルに重量がありすぎるし、デザインの主張が激しいし……で、普段使いのスマホとして使うのはちょっと抵抗があるかもしれません。
ただ、本気でスマホゲーに取り組む方であれば、ゲーム専用端末してアリな一台だと感じます。
- 性能は最高クラス
- 他メーカのスマホにはないゲーム専用機能をこれでもかというくらい搭載
- オプションのクーラーやゲームパッドをつけることも可能
- イヤホンジャック搭載
- バッテリー持ちは心配いらず
- スピーカーも最高
ASUS公式ストアやAmazonなどで購入できるので、もし興味あればチェックしてみてください。