英紙The Registerは、Lenovoが同社のタブレットに無効化できない広告を表示している問題でユーザーから非難を浴びていると伝えました。
問題に遭遇したユーザーは、同社のAndroidタブレット「Lenovo Tab P11」にAmazon Musicの登録を促す広告が表示されたとサポートフォーラムに投稿。
この広告がプリインストールされた「Tips」アプリの通知であり、タップして詳細を表示するほかに削除する方法がなく、通知やアプリそのものを無効にすることもできないとも報告しています。
他のユーザーも「Tips」アプリを「ブロートウェア・ウイルス」と表現、「広告を表示されるために170ポンドを費やしたわけではない」「もうLenovoの製品は買わない」と非難するなど、大顰蹙を買っている状況。
こうした反応を受け、Lenovoの広報担当者が同紙に寄せた声明が以下の通り。
私たちのデザインチームとUXチームは、エンドユーザーの楽しみを最大化するために、情報と体験の最適なバランスを常に追求しています。Lenovo Tipsは、私たちが便利で意味があると考える機能をユーザーが発見できるようにするシステムアプリであり、邪魔にならないように設計されています。当社はフィードバックを非常に重視しており、現在のところ、これ以上プッシュ通知を追加する予定はありません。
これを読む限りでは、今後通知が増える予定がないことは読み取れるものの、現在表示されている通知が削除されるかどうかは定かではありません。
Lenovoが広告に関する問題を起こしたのはこれが初めてではなく、2015年にも同社製ノートPCへのアドウェア「Superfish」の混入によりユーザーから徹底的に批判され、アドウェアやブロートウェアを排除する旨の声明を発するまでに至っていました。
こうした経緯がある中で、当時の約束を反故にするような問題が発生してしまったのは残念というほかありません。
もちろんadbコマンドを利用して強制的に無効化するなどの解決策もありますが、すべてのユーザーが行えるわけではないというのが現実。最近ではSamsungもユーザーや従業員からの要望により自社製アプリからの広告削除を決定しており、Lenovoにも迅速な対応を願いたいところです。