前回の記事で、Oculus Linkを有効にして遊ぶ方法を解説しました。今回は、PCとOculusをWi-Fiを介して無線接続し、ケーブルレスで接続して使う方法を解説します。
Index
まず、AirLinkってなに?
冒頭で軽く説明しましたが、Oculus Air LinkはPCとOculusを無線で接続する機能です。
通常のOculus LinkではOculus Quest2とPCをUSBケーブルで接続する必要があります。しかし、Oculus AirLinkではそのケーブルを使わず、無線(Wi-Fi)で接続可能。これにより、完全無線化を実現します。つまり高品位なPC用VRを、ケーブルなしで楽しめる!ってワケ。
USBケーブルと接続する煩わしさ、有線の取り回しのわるさから解放されます。とはいえ、テスト中の機能なので、不安定になることはあります。一応、そこのところは注意してください。
Oculus AirLinkを有効にする
PCとヘッドセットが同じローカルネットワーク上にあることが前提条件です。
Oculus AirLinkを有効にするためには、Oculusソフトから「ベータ機能」を有効にする必要があります。Oculusソフトの導入が済んでいない方はこちらからダウンロードしてください。
続いてはOculus側で「設定」→「テスト機能」→「AirLink」を有効にしてください。
成功すると「Oculus AirLink」の表示が出てきます。それを選択すると……。
Riftメニュー(PC接続時の専用モード)が出現します。ただし、AirLinkは24時間使用しないと自動的に無効化されます。その場合は、再度AirLinkを有効にする必要があります。
VRデスクトップ、そしてVRゲームで遊ぶ
下部のメニューバーにある「デスクトップアイコンを」タップすると、PC上の画面がOculusに表示されます。
なお、この状態でネットサーフィンをしたり、非VRゲーム(Minecraftなど)や動画を視聴することもできますが、無線で表示している以上、遅延がややあるので一瞬の遅延が死に直結するようなゲームで遊ぶのは避けるべきでしょう。ランク下がりますよ。
スピーカーやマイクもQuestのものに切り替わるので注意が必要です。とはいっても、Questを被っているときはこれでよさそう。
VRゲームでも遊んでみました。有線接続時はケーブルが干渉してイラつくこともありましたが、AirLinkを使えば煩わしさから開放されます。
映像が途切れる?粗がめだつ?
環境によってはAirLinkを使っているときに、映像が途切れたり、文字が潰れてみえにくかったり、ノイズがのる場合も。そんなときは、AirLinkの設定→ビットレートを手動に変更してみてください。映像が途切れる・ノイズがのるって方は数値を下げて、文字が潰れて見えにくい・粗が目立つという方は数値を上げてみてください。前者の方はそれで解決することがほとんどでしょう。ただ、後者の方は通信環境次第では不安定になりがちなので、ルーターなどの変更が必要になります。
私見:Oculus AirLinkはゲームよりもPC操作にいいかも
Oculus AirLinkは無線である以上、ゲームでは画質が悪くなってしまうこともあります。もちろん、画質が下がってもいいよ!ケーブルレスでもいい!方は大丈夫です。しかし、画質を重視するゲーマーにとっては、まだ未完成な機能(betaだし……)だと思っています。個人的な使い方としては、無線環境が強いとはいえないので「VRデスクトップ」がオススメです。
だらけながらするPC操作は快適で、リラックスできますし、なによりも没入感が高いです。NVIDIA GPUを使っているかたであれば、「デスクトップの何もないところを右クリック」→「NVIDIA コントロールパネル」→「カスタム解像度の設定」→「3440×1440」のプロファイルを作成して適応。その状態でVRデスクトップを使用すると、非ウルトラワイド環境の方でも、仮想ウルトラワイドをおてごろに楽しめます。しかも、没入感は仮想ウルトラワイドの方が圧倒的に高い。かなりオススメの使い方です。
さて、長々と書いてしまいましたが、AirLink環境でフルトラッキングができたらおもしろいんじゃないの……?と思いたち、フルトラッキング機材のUni-motionを購入しました。近々、そちらのレビュー記事も執筆予定です。乞うご期待ください!