MediaTekが先月に発表したフラッグシップSoC、Dimensity 9000は先代までと異なり非常に高い性能を謳っていますが、その高い性能を示すベンチマーク結果が登場したようです。GSMArenaが伝えました。
それによると、Dimensity 9000はスイスの企業が運営する「AI-Benchmark」というベンチマークテストにおいて、総合692.5点の高スコアを獲得したとのこと。このスコアはSnapdragon 888やKirin 9000と比較しても4倍近くの差があり、高いAI性能をアピールするGoogle Tensorでも256.9点と大きくスコアが伸びています。各項目についても3項目を除きすべてトップクラスのスコア。
また、Weibo上で活動する著名リーカーの数码闲聊站氏は、このベンチマークにおけるSnapdragon 8 Gen 1は560程度であるとしています。Snapdragon 888のスコアは最高164点、「Snapdragon 8 Gen 1はSnapdragon 888比でAI性能が4倍である」とQualcommは宣伝しているため、あながち間違っていないのでしょう。
ただし、AI-Benchmark公式も「メーカーが新しいレイヤーのサポートに取り組んでいるため、すべてのSoCのコアはのちに改善される」としています。そのほかにもAMDと協力し強力なグラフィック性能が見込まれるExynos 2200のスコアなどからも、今後の勢力図が変わる可能性も無きにしも非ずといったところでしょうか。
Dimensity 9000は世界初のTSMCの4nmプロセスで製造され、同様にスマホ向けSoCとしてはこちらも世界で初めてArmv9を採用したSoCとなっています。
AnTuTuベンチマークは公式やリークともに100万点越えを記録、Apple A15同等の性能を名乗っています。しかし当然ながら価格も跳ね上がり、先代のDimensity 1200からチップ価格は2倍といわれているようです。
Dimensity 9000が搭載される最初のデバイスはXiaomiのゲーミングスマホ、Redmi K50 Gamingシリーズが二月に日本以外へ投入されると噂されています。