楽天モバイルは2月25日、都内で記者発表会を開催、新たな執行体制を発表。楽天モバイルの戦略を説明するとともに、「ナンバーワン携帯キャリア」を目指すとぶちあげました。
三木谷浩史代表取締役会長、タレック・アミン氏は代表取締役CEO、矢澤俊介氏は代表取締役社長となります。これまで楽天モバイル社長だった山田善久氏は楽天グループ株式会社の相談役に就任します。
社長とCEOはどう役割分担するのか?矢澤社長はチーフレベニューオフィサー(CRO: 最高収益責任者)、技術開発、日本地域を担当。タレック・アミンCEOは国内外、全般的な戦略のシナジー、海外ビジネス楽天シンフォニーを担当。
これについて三木谷会長は、「携帯ビジネス」は英語で言えば「ワイヤレスビジネス」、つまりスマホに限らずプライベート5Gや製造設備、自動運転、IoTも想定。楽天モバイルの根幹は技術であり、ハイレベルな戦略をタレック・アミンCEOにやってもらうと説明。
三木谷会長曰く、矢澤社長は楽天市場を実質的に作り上げてきた人物。楽天モバイル副社長としても、全く進まず苦戦した基地局獲得を楽天流で一気に進めたほか、ストア経営やコールセンター効率化などオペレーションをやってきたと評価。楽天経済圏とモバイルの相乗効果を期待し、より現場に近いものに託す意味合いがあるといいます。
また、タレックはT-MobileやSprintといった通信事業者の中核でやってきた技術の頂点の人間、「ネットワーク業界のジョブズかイーロン・マスクのような存在」と褒めちぎり、タレックと矢澤の二人は本当に良いコンビだと太鼓判を押しました。
タレック・アミン氏がグローバルリーダーとしての楽天モバイルについてプレゼン。訪日して最初に驚いたのが日本の携帯料金の高さだったといいます。
料金は6割値下げ。低価格で高い品質の恩恵を日本人が受けられる、破壊的イノベーションを強調。人口カバー率はわずか2年で96%という世界記録を達成する速度。ここからは顧客取得加速、収益性引き上げが重要とします。今後5G展開を加速しつつも、バリューリーダーとしての地位も強化へ。
楽天モバイルのおかげで日本は世界の主導的役割に。OpenRANの主導的役割として基地局を展開、世界に輸出するのが子会社楽天シンフォニー。2000人以上のソフトクラウド人材を抱え、ハードだけではなくソフトに投資。そして日本発テクノロジーで世界の通信事業者向けクラウド市場を主導。日本にとっても前例のない好機だといいます。
先導しており競合はいないが慢心せず、どうクラウドネットワークを世界展開するか、MWCで大きな発表をすることになると期待感を煽りました。
また、今後は法人向け事業に参入。消費者向けでやったことを応用。フルの能力でナローバンドIoTを提供できるといいます。
新社長となる矢澤俊介氏がプレゼン。楽天モバイルはイノベーションとオペレーションによって、参入2年で多くを成し遂げたと言います。
クラウドネットワークでサービスを提供する唯一の事業者に。そしてゼロから3万7千局、これには業界関係者なら驚いているだろうといいます。既存にとらわれないオペレーション、楽天グループ総力で圧倒的速度で達成。
消費者にとってはガス代や電気代と同じ感覚で使える段階制。これまで1万円、2万円払っていた人のいた携帯料金を低廉化しながらも黒字化できる料金を確立。MVNO合算で550万回線を突破。ちなみに楽天カードはまもなく3000万人ですが、これよりも3倍早いペースだとのこと。
これでまだ三合目に過ぎず、日々の顧客の声に真摯に対応することで今後も山頂を目指し、近い将来携帯キャリアで1位に。全社員この目標に向けて頑張っているとのこと。
エリアも96%からが大変との声もあるが、想像を超える速度で上げていくといいます。1日あたり300~400局ペースで小型アンテナ設置を進めているとのこと。店舗拡大やカスタマーサービス強化も進めます。
三木谷会長はこれから楽天モバイルは第2ロケット、第2段階を迎えると表現。なお楽天シンフォニーは受注を数千億円から兆円単位へと成長させていくとのこと。世界展開と国内シェア拡大に向けて期待の高まるところです。
なお三木谷会長が以前Twitterで電波オークション導入に反対と言及していましたが、依然として同じ姿勢。総務省とのコミュニケーションは渉外担当だった矢澤新社長が引き続き担当するとのことです。
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