今月の初め、Samsungは熱暴走を防ぐために、ベンチマークアプリを除く非常に多種多様なアプリのパフォーマンスを制限していたことが明らかとなったのは既報の通りですが、Xiaomiも同様の疑惑が浮上しました。MySmartPriceが伝えました。
この問題を指摘したのはGeekbenchの共同創業者であるJohn Poole氏。同氏はMi 11を用いて検証を行っています。その方法は単純明快で、Fortniteなどに偽装したGeekbenchでスコアを計測するだけという、ベンチマーク詐欺発見の常套手段です。
This also happens when Geekbench is disguised as other games such as Genshin Impact.
— John Poole (@jfpoole) March 27, 2022
本来であれば、名前を変えただけでパフォーマンスが変わることはありません。同じアプリですから。しかしFortniteに偽装したGeekbenchでは、比較してシングルコアとマルチスコアがそれぞれ30%と15%ほど低下していたようです。
Android PoliceはXiaomi 12XとXiaomi 12 Proで加えて検証を行っており、Geekbenchを原神やNetflix、Chromeに偽装し検証。結果、NetflixとChromeでは原神以上にスコアが低下しています。
また、Snapdragon 870を搭載するXiaomi 12Xよりも、Snapdragon 8 Gen1を搭載するXiaomi 12 Proの方が性能の抑制を強く受けており、熱問題がたびたび伝えられるSnapdragon 8 Gen1に対する対策であるとも受け取れます。
ちなみにSnapdragon 8 Gen1を一番乗りに搭載した「moto edge X30」およびそのグローバル版である「motorola edge 30 PRO」は深刻な熱問題が報告されています。
こういったアプリのパフォーマンスを調整する機能自体は、省電力性などから一概に悪い機能とまでは言えないのですが、ユーザーに選択の権利を与えていないこと、ベンチマークと実使用のパフォーマンスが乖離することから批判を受けます。
パフォーマンス抑制問題が明らかとなったSamsungはその後、ユーザーがパフォーマンスを調整できるようにするアップデートを配信予定と声明を出しています。
Geekbenchは今週中に、Xiaomi製デバイスの中でパフォーマンスを抑制している端末の調査を行い、対象機種を同社の性能評価から除外する方針をAndroid Policeに語っているようです。Samsung、Huawei、OPPO、OnePlusなど大手スマホメーカーは秘密裏に性能を制限していたことが過去にあり、さほど珍しい行為でもありません。Xiaomiの対応に注目したいところ。