2022年8月2日から、アメリカ下院議員議長のペロシ氏が台湾を訪問したことによる、米中関係のさらなる悪化によって、Appleが開発するiPhone 14シリーズの製造に影響が出ていることがわかりました。
PhoneArenaによると、Appleは、TSMCを含む台湾のサプライヤーに対し、部品などを中国へ出荷する際には、原産国に「Taiwan, China」もしくは「Chinese Taipei」と記載する必要があると警告を出したとのこと。
これは、中国税関が、米国企業向けの部品を製造する中国蘇州市のPegatron社工場で、製品に「台湾」や「中華民国」に言及するものがないかを調査するため、一時出荷を保留していることを受けた動きであると見られます。
Appleにとって、iPhone 14シリーズの組み立てラインに輸送した部品が税関の審査を通過できず台湾に戻ってしまう事態がおこるとかなり痛手で、端末の製造に少なからず影響が出ると予想されます。
ただ、台湾当局は、台湾からのすべての輸出品に原産地表示を要求しており、輸出には「Taiwan」または「Republic of China(中華民国)」の記載が必須となるため、中国側と台湾側双方の規制に対応できる柔軟な対応が必要。Appleは、台湾を拠点とするサプライヤーに何らかの危機管理計画を策定するよう注意を促しています。