ルパン三世の銭形警部の所属組織としておなじみ、国際刑事警察機構(インターポール)が、法執行機関向けの独自メタバース「INTERPOL Metaverse」を立ち上げました。
ユーザーはVRヘッドセット(Meta Quest 2)で参加し、フランスの本部を訪れることが可能。アバターを通じて交流したり、科学捜査などのトレーニングコースも体験できるそうです。
同メタバース(というか、バーチャルワールドですよね?コレ)は、インドで開催された第90回インターポール総会で御披露目。現地ではライブデモが実施され、旅行書類の確認方法や空港での乗客スクリーニングの手法を、インターポールの専門家が教えたとのこと。
具体的にはどんなことを教えてくれたのか、ちょっと気になりますね……。
インターポール自体は、メタバースに割と好意的らしく、「特にリモートワーク、ネットワーキング、犯罪現場からの証拠の収集と保存、トレーニングの提供といった点で、法執行機関にとって多くの利点を有している」と評価しています。
その一方で将来的な犯罪利用が起こるケースも検討しており、子供に対する犯罪、データ盗難などが発生する可能性を指摘しています。まあ、妥当な懸念ですね。
いずれにしても、頭ごなしに否定するのではなく、メリットとデメリットをしっかりと分析・評価するのはさすが、といったところでしょうか。
ちなみにインターポールですが、よくある「指名手配犯を追う世界警察の親玉」というイメージは誤りで、逮捕権などは有していません。
実際は、犯罪対策の会議の開催や、犯罪者に関する情報の収集と交換などが業務らしいですよ。