Phone (1)やEar (1)など、独特の上質なデザインで話題を呼んだ、イギリス発のNothingは、今後米国市場へ進出する可能性があることがわかりました。
同社のCEOであるCarl Pei氏は、CNBCのインタビューに対し、米国の携帯通信事業者と話し合いをおこなっていると回答。具体的なキャリア名の回答は控えたものの、米国で将来製品を発売する可能性を示唆しました。
また、これまで米国にスマートフォンを投入しなかった理由については、各キャリアが行う独自のカスタマイズをサポートするためのソフトウェアの整備ができていなかったことを理由に挙げています。
米国のスマートフォン市場においては、各キャリアとの関係をすでにAppleやSamsungが確立しており、Nothing社のようなスタートアップが大手企業と競争するのは厳しいのが現状。しかし、同社が米国国内で販売した完全独立型ワイヤレスイヤホンEar (1)においては、売上の3分の1がアメリカ市場によるものであるとのこと。既に多くの関心が寄せられていると判断したことから、米国市場においても展開を決定したものと見られます。
なお、Carl Pei氏は、次期「Phone (2)」はすぐに発表されるわけではなく、まずはAndroid 13などソフトウェア面でのサポートに集中する旨のツイートを投稿しており、米国市場においても、まずはPhone (1)が販売されると予想されます。
Phone (2) isn’t launching anytime soon. We’re focused on doing a few things well, and won’t churn out dozens of products a year like many others.
Phone (1) is our main focus. We’re cooking something really great in terms of software, Android 13 and beyond.
— Carl Pei (@getpeid) December 5, 2022
Nothing社は、2022年における売上を、前年比10倍以上の約2億5000万ドル(約343億円)と予測。Phone (1)の人気もあり、今後同社の規模はさらに拡大する見込みです。スマートフォン市場でAppleに挑戦するNothing、iPhoneがほとんどのシェアを占める米国市場において、存在感を示すことはできるのでしょうか。