東急電鉄および三井住友カードなどの5社は、クレジットカードのタッチ決済(コンタクトレス)機能、およびQRコードを活用した乗車に関する実証実験を、一部運転区間内で開始すると発表しました。
同社によると、これらは2023年夏より田園都市線を中心とした一部の駅において先行的に実施、2024年春をめどに東急線全駅に導入するとのこと。首都圏において、タッチ決済やQRコードを用いた乗車サービスが導入されるのは、東急電鉄が初めてです。
近年では、タッチ決済機能を備えたクレジットカードが急激に増加。海外では、クレジットカードを利用した公共交通機関の運賃支払いができる国も増加しており、世界的なスタンダードとなりつつあります。
一方、日本国内においては、21世紀初頭から次々に各地でサービスが開始された、交通系ICカードが広く利用されています。FeliCa(NFC Type-F)方式が採用されており、高速なカードの読み取りが可能。ただ、FeliCaを用いた決済サービスは、日本国内での普及に留まっており、海外で販売されているスマートフォンのほとんどが対応していない現状にあります。
特に、最近は新型コロナウイルスによる規制の緩和によって、訪日観光客が増加。東急電鉄は、世界で普及しているクレジットカードによる乗車を導入することで、東急線沿線に住む利用者だけでなく海外からの来訪者もより便利に利用できるようになることを目標としています。
タッチ決済に対応した改札機などのサービス構築には、三井住友カードの提供する公共交通機関向けソリューション「stera transit」を採用。Visaなど国際ブランドのクレジットカードでタッチ決済を行うことが可能になります。
筆者は、以前溝の口に住んでいたことがあり、沿線の田園都市線をよく利用していました。親しみのある路線での新しいサービスの導入は非常に喜ばしいものであり、利便性の向上に期待が高まります。