公正取引委員会は、携帯市場の実態を調査、スマートフォンの1円販売が独占禁止法の「不当廉売」に繋がるおそれがあると報告しました。
極端な廉価販売を代理店が行った理由として、「MNOからの指示」「MNOの営業担当からの働きかけ」「獲得指標達成のため」などが挙げられました。
インパクトのある1円という初期費用の安さから、消費者はMVNOではなくMNOに誘引されるなどの影響が考えられるといいます。
家電量販店への調査によると、公開市場向けのSIMフリー機の売上に影響は感じられていないとする一方、一部からは今後の割引対象が拡大した時には取り扱いの障害になり得るとの回答もあったとのこと。
独占禁止法と競争政策上の考え方として、価格の安さ自体は不当視されないものの、採算度外視の低価格による顧客獲得は不当廉売を禁止する独占禁止法上、問題になる可能性があるとしました。
携帯市場の監督は総務省であり、今後公取委の報告も踏まえて議論がなされていくものと見られます。