数々のUMPCを手掛けてきた中国のGPD社が、WINシリーズの新作「GPD WIN Mini(仮)」を開発している可能性が高いことがわかりました。
ソースは、GPD社の内部事情にも詳しいYouTuber「The Phawx」氏。GPDの非公式Disordチャンネル「gpd-devices」に公開された当該機種の設計図をもとに、自身の推測を交えつつ伝えています。
GPD WIN Mini(仮)は、WIN3・WIN4と採用されてきたSonyのPSPのようなゲーム機タイプから、WIN・WIN2と同様のクラムシェルタイプへと回帰する模様です。
底面右側にはストラップホールも見えます。ポケットや鞄に放り込んでもゲームパッド部に影響がないという理由から、クラムシェルのほうが良いという人も多いのではないでしょうか。
Phawx氏によれば、筐体サイズは167×108×25mm。WIN2と比べて、横に0.5cm、縦に(閉じた状態で)約1cm大きいものの、ほぼ同サイズ。
小型サイズにもかかわらず画面サイズは6インチ720pから7インチ1080pに大型・高精細化するとしています。重量はまだ明らかになっていませんが、厚みは同等です。
ゲームパッド部は、WIN2の配置をベースに、現行機種に取り入れられている特徴を随所に取り入れた形に。WIN2ではキーボードに集約されていたStartボタン類が独立したうえ、WIN3/WIN MAX2では背面にあったカスタムキーも、前面に移動することでうまく搭載しています。
キーボード部はWIN3のようなタッチキーボードではなく、フラットな形状ながら物理ボタンタイプを採用。キーピッチは狭くキートップもかなり小さいため、WIN2同様に親指でタイプする形になるでしょう。向かって右側の配列に若干癖があるのが気になるところ。
GPD WIN Mini(仮)の新たな特徴として、ゲームコントローラー型のバックパネルが用意されている、という点があります。初期状態では通常のノートPCのような平らなバックパネルが取り付けられていますが、パカッと外して付け替えることで、よりゲームに最適なフォルムに切り替えられるとのこと。付け替えがどの程度簡単かにもよりますが、外出時はノートPCスタイルで控えめに、在宅時はコントローラースタイルでがっつりと、といった使い方もできそうですね。
GPD WIN Mini(仮)のCPUについてPhawx氏は、2023年上半期に登場予定のRyzen 7040シリーズ「Ryzen7 7840U」を採用すると予想しています。もしこれが確かであれば、2022年12月に発売したばかりの同社最新機種「WIN MAX2」すら凌駕するパワフルさが、7インチという小型筐体で実現することに。なおクラウドファンディングについては、2023年7月頃にIndiegogoにて始まるとしています。
もちろん、今回公開された情報は公式ではなく、確かだとしても開発段階のため、今後製品化が進むにつれてデザイン・仕様が大きく変更する可能性もある点には留意してください。
昨今はAYANEO、One-Netbook、Valve Corporation(Steam Deck)とゲーミングPC界隈が盛り上がりを見せていますが、リリースされている機種のどれもがNintendo Switchのような横長のゲーム機型。クラムシェル型ゲーミングUMPCは、現状GPD社の独壇場といっても過言ではありません。小型で取り回しがよい最新機種を投入することで市場をさらに盛り上げてくれることに期待しつつ、公式発表を待ちたいですね。