MMDLaboが運営するMMD研究所は11月14日、「2023年9月通信サービスの料金と容量に関する実態調査」の結果を発表しました。
毎月の携帯料金総額、大手4キャリアは平均約8888円
まずは毎月携帯キャリアに支払っている料金(データ通信+音声通話+端末代)の平均値をみていきましょう。調査結果によると、区分ごとの平均値は以下の通りです。
大手3キャリア(ドコモ/au/ソフトバンク) | 9498円 |
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大手4キャリア(ドコモ/au/ソフトバンク/楽天) | 8888円 |
オンライン専用プラン | 6500円 |
サブブランド | 5063円 |
MVNO | 4258円 |
全体を俯瞰すると、大手キャリアの金額の高さが目立ちます。ドコモ・au・ソフトバンクの3社の平均は9498円。料金の安価な楽天を加えても8888円となり、MVNOとは2倍以上の開きがある状況です。
同社によると、前年の同じ調査と比較して大手キャリアは25~27円、サブブランドは9円安くなった一方、MVNOは369円高くなっているとのこと。明確な理由は不明ですが、一部MVNOでは料金値下げで隣接する上位プランとの価格差が縮まっているため、プラン変更で支払額を増やしたユーザーがある程度居たことも考えられます。
データ通信+音声通話の料金はほぼ同じ傾向
つぎに端末の割賦代金を除く、純粋な通信料金(データ通信+音声通話)に限った平均値を見ていきましょう。
大手3キャリア(ドコモ/au/ソフトバンク) | 5151円 |
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大手4キャリア(ドコモ/au/ソフトバンク/楽天) | 4691円 |
オンライン専用プラン | 3124円 |
サブブランド | 2460円 |
MVNO | 1634円 |
大手3キャリアが最も高く、大手4キャリア、オンライン専用プランの順に安くなっていくのは支払総額のデータと同じです。
価格帯別のユーザー数の比率では、大手キャリアは幅広い層にユーザーが分散している一方、それ以外は各々の主戦場となる狭い層にユーザーの約7割が集中していることがわかります。
大手キャリアの平均支払額が他より高くなっているのも、高額プランの契約者が一定数おり、そちらに平均値が引きずられている部分もあるのでしょう。
データ通信の容量は7GB以下が主流
つづいて契約しているデータ通信プランの容量(いわゆる「ギガ」)について見てみましょう。
こちらは大手・サブブランド・MVNOのいずれも、「小容量(7GB以下)」のプランを選択するユーザーが最も多く、最低でも40%を占めています。残るオンライン専用プランではユーザーの67%が「中容量(8〜30GB)」を選択していますが、こちらは「ahamo」のように中容量以上のプランしか用意されていない場合もあるため、当然と言えば当然の結果でしょう。
実際に利用した月間のデータ通信量についても調査されており、オンライン専用プラン以外はいずれも50%以上のユーザーが7GBを下回っているとのこと。逆に31GBを超える使い方をしているユーザーは、最も多い大手4キャリアでも8.8%に過ぎず、スマートフォンで大量のデータ通信をするユーザーは案外少ないようです。
端末の割賦代金は大手キャリアとそれ以外でハッキリ差が出る
最後に通信キャリアに支払っている端末の割賦代金ついて見ていきましょう。結論から言うと、大手キャリアとそれ以外でハッキリと差が出ています。
大手3キャリア(ドコモ/au/ソフトバンク) | 4347円 |
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大手4キャリア(ドコモ/au/ソフトバンク/楽天) | 4198円 |
オンライン専用プラン | 3376円 |
サブブランド | 2603円 |
MVNO | 2625円 |
価格差の要因として最も有力なのは、取扱機種の違い。大手4キャリアは高価な最新のフラッグシップ機から安価なエントリークラスまで幅広く扱う一方、オンライン専用プラン・サブブランド・MVNOではミドルクラスやエントリークラスなど安価な機種の扱いがメイン。フラッグシップモデルも値下がりした1〜2世代前のモデルを扱うことが多く、大手キャリアより割賦代金が安くなりがちです。